捜査1課の調べによると、押尾容疑者は8月2日午後、東京・六本木の六本木ヒルズの一室で、田中さんにMDMAを譲り渡した疑いが持たれている。田中さんはこの部屋で押尾容疑者と一緒にMDMAを服用した後の午後6時半ごろに手をけいれんさせるなど容体が急変して、7時ごろにはすでに動かなくなったとされる。
関係者による119番通報が午後9時20分ごろに行われ、元マネジャーは現場に救急隊員を誘導する際、田中さんの携帯電話を外に捨てた疑いが持たれている。
捜査関係者によると、押尾容疑者は逮捕前に行われた警視庁の事情聴取に対して、服用量について「自分は1錠だけにした。田中さんは3回飲んだ」と説明し、「(容体急変前に)田中さんは気分の不調を訴えていたが、飲み過ぎたから気分が悪くなったと思い、様子を見た」との趣旨の供述をしたという。
捜査1課は押尾容疑者が服用過多の可能性を認識しながら119番通報などの救護措置を怠った疑いがあるとみて、保護責任者遺棄容疑でも捜査している。
捜査1課は4日に3人の逮捕状を取得。3人から事情聴取して一斉に逮捕する方針だったが、友人の男の所在が一時分からなくなっていたため、逮捕状の執行に時間がかかった。