2009-11-19
ゆるぎない信頼関係
テーマ:鳩山由紀夫の「ゆう&あい」
先週の金曜日、11月13日に、オバマ米大統領が初来日し、9月のニューヨークでの初会談以来、二度目の首脳会談を行いました。
その日の深夜、私はAPEC(アジア太平洋経済協力)会議出席のため、シンガポールに向け離日しなければならず、せっかく日本を訪れていただきながら、夕食会と合わせても、わずか4時間弱という限られた時間しか共に過ごす時間はありませんでしたが、過ごした時間の長さでは測れない信頼関係が、確実に強いものになったと実感しています。
夕食会冒頭、私から、一本の「青いバラ」を大統領に差し上げました。
バラには青を発色する遺伝子がないことから、青色のバラを生みだすことは不可能とされてきました。それが日本のある企業が14年の歳月をかけ研究した結果、見事世界で初めて青色のバラを開発することに成功したのです。「不可能を可能にする」という花言葉をもつこのバラの誕生の経緯をご説明申し上げ、大統領に「ぜひ、『不可能を可能にする』ため、お互いに頑張りましょう」と申し上げました。
また、オバマ大統領が幼少のころ、鎌倉で食べた抹茶アイスクリームの味が忘れられないというエピソードを事前にお聞きしていたので、夕食会のデザートに用意させていただきました。これが翌日の大統領の「アジア外交演説」での抹茶アイスクリームのエピソードにつながったということです。
私は大統領から、一冊の本をいただきました。「勇気ある人々」というJFケネディが上院議員時代に書いた本です。私の尊敬する人物がJFケネディであるということを知った大統領が、わざわざ1956年に出版された貴重な初版本を入手してくださり、私にお渡しくださったのです。
日米間には、特に普天間基地移転問題で結論が出ていないことに、今後の関係において不安や疑問の声が出ていることも事実です。しかし、私は日本国の総理大臣として、まずアメリカの大統領とのゆるぎない強い信頼関係を、心と心で通じ合う関係を作ることが最も重要と思ってきました。今回、東京でオバマ大統領とお会いして、まさにその思いがお互い一致していたということが確認できたのです。このことは、どちらかが得をし、どちらかが損をするという結果にはならない、必ずや双方にとって良い結果が出る、まずはそのための環境が作れたという大きな成果があったということです。
"Please trust me."(私を信じてほしい。)
"Absolutely, I trust you."(もちろん、あなたを信じますよ。)
首脳会談の折、オバマ大統領と交わしたこの言葉を、国民のみなさまにもぜひ信じていただきたいと願っています。
※プロフィール
※鳩山内閣メールマガジン第7号より引用
その日の深夜、私はAPEC(アジア太平洋経済協力)会議出席のため、シンガポールに向け離日しなければならず、せっかく日本を訪れていただきながら、夕食会と合わせても、わずか4時間弱という限られた時間しか共に過ごす時間はありませんでしたが、過ごした時間の長さでは測れない信頼関係が、確実に強いものになったと実感しています。
夕食会冒頭、私から、一本の「青いバラ」を大統領に差し上げました。
バラには青を発色する遺伝子がないことから、青色のバラを生みだすことは不可能とされてきました。それが日本のある企業が14年の歳月をかけ研究した結果、見事世界で初めて青色のバラを開発することに成功したのです。「不可能を可能にする」という花言葉をもつこのバラの誕生の経緯をご説明申し上げ、大統領に「ぜひ、『不可能を可能にする』ため、お互いに頑張りましょう」と申し上げました。
また、オバマ大統領が幼少のころ、鎌倉で食べた抹茶アイスクリームの味が忘れられないというエピソードを事前にお聞きしていたので、夕食会のデザートに用意させていただきました。これが翌日の大統領の「アジア外交演説」での抹茶アイスクリームのエピソードにつながったということです。
私は大統領から、一冊の本をいただきました。「勇気ある人々」というJFケネディが上院議員時代に書いた本です。私の尊敬する人物がJFケネディであるということを知った大統領が、わざわざ1956年に出版された貴重な初版本を入手してくださり、私にお渡しくださったのです。
日米間には、特に普天間基地移転問題で結論が出ていないことに、今後の関係において不安や疑問の声が出ていることも事実です。しかし、私は日本国の総理大臣として、まずアメリカの大統領とのゆるぎない強い信頼関係を、心と心で通じ合う関係を作ることが最も重要と思ってきました。今回、東京でオバマ大統領とお会いして、まさにその思いがお互い一致していたということが確認できたのです。このことは、どちらかが得をし、どちらかが損をするという結果にはならない、必ずや双方にとって良い結果が出る、まずはそのための環境が作れたという大きな成果があったということです。
"Please trust me."(私を信じてほしい。)
"Absolutely, I trust you."(もちろん、あなたを信じますよ。)
首脳会談の折、オバマ大統領と交わしたこの言葉を、国民のみなさまにもぜひ信じていただきたいと願っています。
※プロフィール
※鳩山内閣メールマガジン第7号より引用