イベント概要 (jp)

No man’s land

つい何週間か前まで、フランスの三色旗がはためいていたマストに、世界中の国旗を寄せ集めた色とりどりの旗がはためいている。我々は今、前例の無い領土の上に立っている。それは藝術と創作の国だ。

フランス大使館の新庁舎への移転は、1950年代に建てられた旧庁舎をアーティストたちに明け渡し、消える運命にあるこの類稀な場所について考える貴重な機会となった。

フランス人と日本人、それにイギリス人やイラン人など、70名近くのアーティストが一堂に会する「No man’s land」(ノーマンズランド)は、「領域」の概念を探求する。

そのほとんどが現場で制作された作品は、事務室、廊下、資料室、階段、地下室、中庭など、旧庁舎の屋内外の空間を埋め尽くす。ヴィジュアルアート、モード、デザイン、建築、パフォーマンスなど、あらゆるジャンルのクリエーションが展示される。

国際的知名度のあるアーティストも、頭角を現し始めた若いアーティストも、従来とは異なるアート体験を提供する。「No man’s land」は、展覧会を越え、創作の途上にあるアートに遭遇する機会でもある。期間中、アーティストたちは現場で作品を制作する。定期的に訪れれば、制作 過程の進展を見ることができるというわけだ。アーティストによっては、現場にアトリエを構える。見学者は自由にアトリエを訪れ、藝術が沸騰する場を自分の 目で確かめられよう。

懇親と発見の場である「No man’land」では、伊勢谷友介とリバース・プロジェクトが手掛けるカフェで寛ぎの時間を過ごすことができる。子供達にはワークショップでの創作活動 が用意されている。八週間にわたり、音楽とパフォーマンスも演じられ、フランスと日本の舞台藝人を新発見する良い機会となる。招聘プロジェクトを受け入れ る旧庁舎別館は、常に更新される創作の舞台と化す。順に、バンタンデザイン研究所の企画、東京藝術大学の学生による展覧会、そして団DANSの作品群を観 ることができる。

多面的な藝術散策の場となる「No man’s land」は、儚さが普遍的な時を刻む、唯一無二の創作空間となる。

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企画
在日フランス大使館文化部
(文化参事官アレクシー・ラメック)

監修
文化アタシェ、エレーヌ・ケルマシュター

コーディネーター
アントワーヌ・ペラン

メセナ、コミュニケーション
ジャクリーヌ・ノーグ

翻訳
リグ・キタカミ, 萩尾恵理子, 長谷川静子, クワバラ・タケオ, 加藤勇太

主催
在日フランス大使館

共催
在日フランス商工会議所

PR担当
EFAP JAPON

グラフィック
Barbie House

「新聞」アートディレクション、制作
Clear Gallery Inc., 田部井美奈

プレス資料
Clear Gallery Inc., アントワーヌ・ペラン, 河村優

写真撮影
J.Jo, ローラン・ビジュランガ, 大野秀典,
アントーワヌ・ペラン, アリエール・シュエップス, 福居伸宏