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戦艦ヤマトvsディズニー、正月アニメ日米競演

2009年12月04日 12:00更新

 億万長者を目指して年末ジャンボを買おうかどうか迷うこの季節。世知辛いことに忙殺される毎日を送っていても、せめてエンターテインメントの世界では夢を見たい。年末年始にはたくさんの新春映画が公開されるが、今年も明日の土曜日から、2010年新春第一弾が封切りとなる。

 まず注目されるのは、ディズニー・ピクサーの3Dアニメーション『カールじいさんの空飛ぶ家』だ。妻に先立たれた78歳の老人が、思い出の詰まった家に大量の風船をくくりつけて男の子と一緒に冒険に出るストーリーである。ディズニー・ピクサーのこれまでの作品同様、映像表現の斬新さや「夫婦愛」といったテーマの描き方の深さは、「大人にとっても十分見ごたえのある仕上がり。アカデミー作品賞を狙っているのでは」とも噂されるほどだ。ディズニー・ピクサーには日本の宮崎アニメファンのスタッフが多いため、『ハウルの動く城』や『天空の城ラピュタ』などのオマージュがみてとれるところもポイントだ。

 日本では『宇宙戦艦ヤマト 復活編』も話題を集めている。『宇宙戦艦ヤマト』は1974年にTVで放映されたのが始まりで、その後1980年代にかけて4本の映画が公開され、日本中に一大ブームを巻き起こした。それから35年経って公開される本作品では、なんと38歳になった古代進が、娘を持つ父として登場する。もちろん妻はあの森雪である。

 『宇宙戦艦ヤマト』に限らず昔のアニメがリメイクされるのは、日本のアニメファン層がもつ世代の厚さを示しているといえるだろう。懐かしいあのアニメの現代版を観ようと多くの大人にも映画館に足を運ばせるのが、日本作品の特色だ。熱狂的なファンなら全作品に目を通しているのは当たり前であり、作品の優劣だけでなく、監督や脚本家が醸し出す個性にも話が及ぶ。全作品を「大人買い」し、作品のディテールを「比較」するという楽しみ方も生まれているのだ。

 この両作品なら、子供と一緒でも、大人だけでも楽しめること間違いなしだろう。年末年始のひととき、映画で心の旅に出るのも悪くない。

text by:ぱうだー


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