東大卒・文科省官僚「児童ポルノ」流出 省の内部資料も

2009.12.04

 文部科学省のキャリア官僚が、ファイル交換ソフトを使用して多数の児童ポルノ動画を入手、閲覧していたことが分かった。同ソフトを通じてウイルス感染したパソコンから、同省の内部資料を含む個人管理のデータファイルを流出させ、その中に多数の児童ポルノ動画ダウンロードの記録が残されていたのだ。

 この官僚は東大卒のキャリアで、現在は教育施設の助成に関する業務を担当する係長。学生時代には東大の学園祭の企画責任者もしており、当時の引き継ぎ文書や卒業論文、文科省内定後に公務員試験予備校に寄稿した体験談なども流出した。

 文科省の内部文書は、現在とは別の部局に勤務していたころに作成したものとみられる。同省の全部局にあてた、首相官邸への入邸手続き案内やフリーター数の統計推移、生涯学習に関する作業部会のリポート、不登校児童生徒を対象としたNPO法人立学校に関する国会答弁などが確認されている。いずれも極秘扱いではないが、各学校などに情報漏洩防止を指導する立場としては、あまりにお粗末な流出だ。

 それ以上に問題となりそうなのが、ロリータ系の動画を多数ダウンロードした記録があったこと。本紙が確認しただけでも「小学5年生ちかちゃん(兄弟近親相姦)」「同人ゲーム 私立さくらんぼ小学校」「ろりぱら!〜幼き性の花園〜(無修正洋ロリ)」など、そのスジでは有名とされる作品のタイトルがずらりと並んでいた。

 現行の児童買春・児童ポルノ禁止法では、営利を目的としない児童ポルノ動画や画像の単純所持、ダウンロードは禁じられていない。だが、この官僚が所有していたとみられる作品の一部は、いわゆる無修正モノで、わいせつ物頒布罪に抵触する可能性が高い。改正児ポ法が施行されれば、問答無用で犯罪者だ。

 夕刊フジはこの官僚に電話取材を申し込んだが、同じ部署の担当者から「登庁はしているが、取材に応じる時間があるかどうかは分からない」と告げられた。同省広報室は「公務用のパソコンからの流出か、個人用なのかを含めて担当部局が現在調査している」と話している。