(cache) 逸失利益支払いで和解 重度自閉症者の死亡事故 - 47NEWS(よんななニュース)
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  • 逸失利益支払いで和解 重度自閉症者の死亡事故

     2005年に重度自閉症の男性=当時(17)=が死亡した交通事故をめぐり、札幌市の両親が事故当事者らに約7300万円の損害賠償を求めた訴訟は4日、男性の逸失利益を含めた解決金として、自動車保険から支払われた3千万円に加え1千万円を当事者が支払うことで、札幌地裁(中山幾次郎裁判長)で和解が成立した。

     原告代理人の児玉勇二弁護士によると、軽、中度の知的障害者の逸失利益が認められた例はあるが、重度自閉症者のケースは異例という。男性の逸失利益は、北海道の最低賃金と障害年金を基に算定された。

     訴えによると、特別支援学校に通っていた男性は05年8月、札幌市南区でバスから降りる際、介護ヘルパーが運賃を支払っている間に道路に飛び出し、車にひかれて死亡した。

     運転手の損害保険会社は、重度障害者を理由に逸失利益を「ゼロ」と算定。両親が07年4月、ヘルパーと所属する特定非営利活動法人(NPO法人)、相手の運転手らに逸失利益を含めた賠償を求めて提訴し「将来、共同作業所などで働くこともあり得た。不当な差別だ」などと訴えていた。

      【共同通信】