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【政治】

外相、嘉手納統合案を断念 合意の大幅見直し困難

2009年12月5日 18時22分

 米軍普天間飛行場の移設問題をめぐり、伊波洋一・宜野湾市長(右手前から2人目)と会談する岡田外相(左端)=5日午前、那覇市内のホテル

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 沖縄県訪問中の岡田克也外相は5日、米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)の移設問題で、日米合意のキャンプ・シュワブ沿岸部(名護市辺野古)移設案に代わる選択肢として検討してきた米軍嘉手納基地統合案について「非常に厳しい状況だ」と述べ、事実上断念する意向を表明した。地元紙・沖縄タイムス幹部との懇談で明らかにした。

 沖縄で期待が高まっている県外移設に関して、外相は「日米間でずっと議論してきたことを白紙に戻しての議論とはならない。オバマ政権も余裕がない」と否定的な見方を強調。その上で「(米国との交渉は)もうそろそろ限界だ。選択肢はもう少なくなっている。『協議の時期は終わった』というのが米側の認識だ」と述べ、合意の大幅見直しは困難との認識を示した。

 このままの状況が続けば、在沖縄海兵隊のグアム移転事業費を審議している米議会が反発し、海兵隊8千人のグアム移転計画にも影響が出るとの見方も示した。

 外相はこれに先立ち、普天間飛行場を抱える宜野湾市の伊波洋一市長と会談。連立政権内の意見調整などのため飛行場移設問題の年内決着は困難との見通しを伝えた。

(共同)
 

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