大分のニュース

坂本さん「初戦、カメルーンを応援」

[2009年12月05日 13:51]

日本と対戦するカメルーンへの思いを語る坂本休さん=5日、日田市中津江村

 来年6月に開幕するサッカーの2010年ワールドカップ(W杯)南アフリカ大会で、日本は1次リーグ初戦でカメルーンと対戦することが決まった。02年W杯日韓大会の際、カメルーン代表チームがキャンプを張り、「日本一有名なムラ」として全国の注目を浴びた日田市中津江村。「運命のいたずらですね」。村民は5日、対戦決定に複雑な思いを語る一方、「やっぱりカメルーンを応援する」と話した。

 「村民に新たな悩みごとができました…」。02年W杯以降、カメルーンと交流を続けてきた旧中津江村長の坂本休さん(79)=現同村地球財団理事長=は、悩ましげな表情を見せた。
 03年と07年に大分で両国の親善試合が行われた際には、全村民の約3分の1が応援団で会場に駆け付け、カメルーン代表に声援を送ったほど。坂本さんは「思いは複雑ですが、初戦はカメルーンを応援します」。

 02年当時、キャンプ施設の鯛生スポーツセンターで所長を務めていた長谷俊介さん(55)=鯛生金山所長=は「つくづく縁があると思った」。キャンプ中、選手から「日本と対戦したらどっちを応援するんだ?」と聞かれたことがあるという。「最高の結果はカメルーンが優勝、日本は(目標とする)ベスト4ですかね」
 旧村役場近くで民宿を営む川村啓(ひらく)さん(78)は当時を懐かしそうに振り返った上で、「カメルーンのおかげで、『ナカツエ』の名前は日本を超えて世界までとどろいた。今回はカメルーンをしっかり応援して恩返ししたい」と話した。
 また当時、未明に中津江村に到着した代表チームを小旗を振って出迎えたという商店経営の鷹野喜美子さん(84)は「あのときの感動は忘れられない。日本人だけど、村民とすればやっぱり気持ちはカメルーンです」と笑顔を見せていた。

<旧中津江村(現・日田市中津江村)とカメルーン> 2002年日韓共催W杯で、同村はカメルーンのキャンプ地となった。選手団の到着が大幅に遅れ、未明に村に到着。それでも多くの村民が出迎えた。それ以来、村とカメルーンの交流が続いている。九石ドームで開かれた03年と07年の日本代表との国際親善試合では、多くの村民が応援に駆け付け、07年にはカメルーン選手と交流を深めた。03年、カメルーンは当時の村長、坂本休さんに両国の友好に貢献したとして「シュバリエ勲章」を贈っている。

県内過去のニュース

12月05日

12月04日

12月03日

12月02日

12月01日

11月30日

11月29日

11月28日

11月27日

11月26日

11月25日

11月24日

11月23日

11月22日

11月21日

11月20日

11月19日

11月18日

11月17日

11月16日

11月15日

11月14日

11月13日

11月12日

11月11日

11月10日

11月09日

11月08日

11月07日

11月06日

11月05日

[PR]FX

※無断転載を禁じます。 当ホームページに掲載の記事、写真等の著作権は大分合同新聞社または、情報提供した各新聞社に帰属します。
Copyright (c) 2008 OITA GODO SHIMBUNSHA