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2009.10.02 (Fri)

本当に唐沢俊一先生は「好きで繰り返し読んで」いたかもしれない『超辞苑』

本当に唐沢俊一先生は「好きで繰り返し読んで」いたんですかの『超辞苑』の続きという
か、拾い忘れていたもの。かぶっているネタの元が『超辞苑』とは限らないと思われるし、
パクリがどうこうを追求するつもりはないのは、前回と同じ。


『超辞苑』 P.23
>ちなみに、ナポレオンは病的なまでに猫を怖がっていたという。

『トンデモ一行知識の世界』 P.78 欄外
>・ナポレオンとそのライバルのウェリントンは、どちらも大の猫嫌いで、見ただけでふる
> えあがるという共通項があった。


「ウェリントンは、〈略〉大の猫嫌い」の方のネタ元は不明。ナポレオンの猫嫌いについて
は、『超辞苑』だけでなく、ネット上にもいくつか見られるのだけど、ウェリントンは猫嫌い
としている資料は見つけられなかった。

http://suzuka.cool.ne.jp/michele/napo8.html
>787 名前:名無しんぼ@お腹いっぱい :2005/07/24(日) 00:21:04 ID:tP9Ul7B10
>434 世界@名無史さん New! 2005/07/23(土) 23:52:22 0
>ホントの猫好きと言えば、ムハマンド。
>椅子に座って読書をしていた所、肘掛に広がった袖の上で、猫が昼寝を始めてしまった。
>そのままじっとしていたんだが、フトバ(説教)の時間が来てしまったので仕方なく、
>『袖を切って』立ち上がった。

>で、逆に大の猫嫌いで有名なのが、ナポレオン(1世)。
>連隊長時代に、執務室から
>「ぎゃ〜っ!!」という雑巾を引き裂くような悲鳴に続いてドスッ!ドスッ!と
>突き刺すような音が聞こえた。
>驚いた従兵が執務室に飛び込んでみると・・・
>顔面蒼白となったナポレオンが、連隊旗を槍のように構えて、壁のタペストリーに
>繰り返し激しく突き立てている。
>とりあえずナポレオンを椅子に座らせて、従兵が恐る恐るタペストリーの裏側を除くと・・・
>そこには、かつてそれはそれは愛らしい子猫ちゃん『だった』物体が有りましたとさ。


http://www.melma.com/backnumber_52884_1022093/
> 歴史上、アレクサンダー大王、ナポレオン、ヒトラー等々、猫嫌いで知られる独裁者
>は多いが、それは権力の取り扱いの技術について、自分のほうが猫に劣っていると
>無意識に気付いており、そのコンプレックスの反動として、だったのかもしれない。


http://blog.alc.co.jp/blog/2000460/13173
>この“PHOBIA”ですが、雑誌U.S.Newsによれば、次の実例が有名なのだそうです。
>・ナポレオン・ボナパルト:Ailurophobia(ネコ嫌い)



次のものも、ナポレオンについて。

『超辞苑』 P.122
>食料保存 1795年のこと、軍隊の遠征には信頼できる食料補給の方法が欠かせな
>いと考えたナポレオンI世は、食料保存法を賞金つきで公募した。ニコラ・アペールの
>アイディアが賞金を勝ち取るところとなったが、それが缶詰め産業の発端となったので
>ある。


『トンデモ一行知識の世界』 P.78 〜 P.79
>カンヅメの発明者、というか発案者はかのナポレオンで、ロシア遠征をひかえて彼は、
>行軍用の保存食料の開発を命じ、その結果採用されたのが、「ニコラ・アペール (フラ
>ンソワ・アペールという説もあり)」という菓子屋が考案した、食品を密閉したカン (初期
>にはビンが使われた) に保存するというアイデアだった。 さっそくフランス軍はこれを
>何万と作って戦地に持っていった。


缶詰の原理はアペールの発案といってよいとして、金属製の容器に入れるアイデアは
ピーター・デュランドによるものだぞなどの突っ込みは、「根を詰めて缶詰を製作」や
保存食募集が『ロシア遠征』のためかどうかも不明」を読んでいただくとして。

唐沢劣化コピーの法則が発動というか、唐沢俊一が余計な混ぜ物をしたせいでガセビア
化したパターンと考えてよいだろう。

その他、缶詰関係:
缶切り発明前は鑿と金槌、銃とか銃剣も使用
フォートナム&メイソンだったら豪華な救荒食だったろうけど


『超辞苑』 P.235
> 古くから伝わるアメリカインディアンの黄疸療法に、兄弟中7番目の男の子に擦り
>潰してもらったシラミか、さもなくば、その子の手でゆでてもらった青虫を飲む、という
>のがある。


『トンデモ一行知識の世界』 P.185
> 表題の一行知識にあるように、十九世紀末、フランスやイタリアの貴族は健康食品
>としてシラミを食べていた。黄疸や視力低下の特効薬として、 トーストにたっぷりと生
>きたシラミを振りかけ、食べていたのである。これはヨーロッパでは伝統的な健康食で
>あり、皆、その効果を信じてきた。


唐沢俊一の書いた方については、「シラミつぶしに捜しました。本当です。」のエントリー
で取り上げたことがある。『超辞苑』のそれとは全然違う話じゃないかという気もするが、
以前そちらを書いたときには見つけられなかった、ちょっとはカスるネタということで。

なお、『超辞苑』 P.125 には、「シラミは熱がある人からは逃げ出す習癖があるために、
シラミがいるのは健康の証拠だと、かつては考えられていたのである」とも書かれている。

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