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老舗の輝き 消すな 新会社を計画
京の宝飾店「寺内」閉店へ
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来年1月末に閉店し、115年の歴史に幕を閉じる「寺内」(京都市下京区) |
明治期創業の老舗宝飾店「寺内」(京都市下京区)が来年1月末で閉店し、かつて婚礼指輪を選ぶカップルがあこがれた四条河原町の有名店が姿を消す。バブル崩壊後の経営破綻(たん)から再建を果たしたが、昨秋来の消費低迷で客足が激減した。歴史ある名前を残そうと、役員や従業員が来春をめどに新たな店でのれんを引き継ぐ動きを進めている。
寺内は1895年の創業。宝飾販売の草分けとして全国に知られ、最盛期は京都や東京に計6店を構えた。2001年に負債60億円を抱えて民事再生手続き申請したが、一部店舗の売却に加え、老舗破綻を惜しむ地元24社が出資する異例の支援で07年に債務返済を終え、立ち直った。
しかし、昨年秋の金融危機に伴う消費冷え込みで高額な宝飾品の購入客が急減した。月1千万円単位の赤字が続き、1月末の閉店と全社員64人の解雇を決めた。寺内博紀社長は「力及ばずだったが、経営破綻を避け、従業員に退職金を払うことを最優先した」と話した。会社は不動産賃貸業で存続する。
一方、役員と従業員の5人が中心となって新会社の立ち上げを計画しており、寺内の名を引き継いで当面は外商や修理などのアフターケアを行うという。将来は店舗販売を再開したいとしている。
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