■ 暖冬の室蘭地方明暗、ゴルフ場は異例の営業延長
【2009年12月5日(土)朝刊】


 12月に入ったが、室蘭地方は暖かい日が続いている。室蘭、伊達両市内のゴルフ場は異例の営業継続で週末は予約でいっぱい。一方、スキー用品や冬物衣料の商戦は停滞気味、本格的な冬将軍の訪れを今や遅しと待ち焦がれる。「暖かい冬」で明暗が分かれている。

 気象庁の気象統計情報によると、室蘭地方の11月の平均気温は6・1度で平年より0・3度高い。本格的な降雪はなく、風も穏やかな日が多く体感的に例年より暖かく感じる。

 例年11月末で営業を終える室蘭ゴルフ倶楽部は「営業を1週間延長した。6、7月の週末に雨が降り苦戦した分を、少しでも取り返せそう」と、暖冬傾向に感謝の声。延長日の平日合計で20組150人がプレー。

 また、伊達カントリークラブも5、6日はそれぞれ30組が予約、こちらは13日までプレーできるという。「土日も頑張りますよ」とのゴルフ場の声に、ゴルファーも「今の時期にできるとはラッキー」と軽快にクラブを振っていた。

 一方、スポーツ用品、冬物衣服の出足は悪い。スキー、スノーボード用品を扱う室蘭地域で最大店舗のスーパースポーツゼビオモルエ中島室蘭店は「スキー、スノーボード用品や冬物商品は、先月雪が降った際には、グンと売り上げが伸びただけに早く本格的な冬が来てほしい」と田中健三郎マネージャー。

 さらに、少子化はじめスキー、スノーボード愛好者が減少。買い物客もセット買いからパーツ買いに変化するなど暖冬以外の要因も影響し、商戦的には“お寒い”状況だ。

 衣服類も、冬物ではなく秋用のコートや薄手のダウンが売れているという。室蘭市中島本町のTSUTSUMIモルエ店の出口まゆみ代表は「ニットなどよりも半袖チュニックの中に着るインナーなどの方が好調。夏物の延長線上にある秋物を手に取るお客さまが大多数。年々冬物の売れる時期が遅くなっている」と話す。

 室蘭地方気象台によると、今後1カ月間についても気温が平年より高めで推移し、降雪があっても長く続かないとみており、暖冬の予測が高まっている。
(佐藤重理、高橋結香)




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