中日は4日、ドラフト会議で6位指名したホンダの諏訪部貴大投手(21)=178センチ、83キロ、右投げ右打ち=の獲得を断念することを発表した。3日に仁村、石井両スカウトが諏訪部側から入団を断ることを伝えられた。中日もこれ以上の交渉の余地はないと判断した。
中日のドラフト指名を拒否したのは81年の5位・浜田知明投手(電電東海)=82年阪神5位指名で入団、6位・古川利行投手(北越商)=その後日本鋼管を経て84年3位指名で中日入団=以来、28年ぶり(年数はいずれもドラフト会議開催年)。また、来年のドラフトでは諏訪部本人の了解がなければ中日は指名できない。
中田スカウト部長によると、諏訪部は「もう少しチーム(ホンダ)のために頑張ると同時に、1位で指名されるような選手を目指したい」と入団拒否の理由を説明したという。中日側は「順位と本人の意向をこちらが判断ミスした」(同部長)と、交渉打ち切りを決めた。
諏訪部は10月29日のドラフト会議当日にも入団に難色を示し、もう1年ホンダに残ってプレーする考えを持っていた。11月26日の初交渉では諏訪部が「もう一度考える」と軟化の姿勢を見せたものの、翻意には至らなかった。
この記事を印刷する