石原知事、連立政権迷走に「社民はステレオタイプ」

　石原慎太郎知事「ただ、これは米軍側の事情で、知る人は知っているでしょうが、どこの軍隊もどうか知らんが陸海空あって、海兵隊ともう１つコーストガードがあるわけですが、海兵隊というのはほかの軍隊とそりが合わないんだよね。アメリカのグランドをもつ陸軍はたかがしれてるんですよ。イラク行ってる兵隊見てもほとんどステイツアーミーでね、戦闘にほとんど適さないのではという人が行っていますが。これが海兵隊となると、がらっと性能が変わってくる。特に地上戦闘では最も強力な獰猛（どうもう）な軍隊。しかしいろいろ問題も起こす」

　「私の言葉じゃないですよ、アメリカの軍関係者に言わせると、それぞれの人間たちが多くて非常にやっかいだという人もいるのだけど。それだけに戦力として獰猛で強いということでしょう。それがどういう風に評価されているか。空軍と海兵隊てのは、およそヘリコプター乗ってんのと、ジェット機、戦略爆撃機の地上攻撃と、全く異質のもので、それを同じ国の軍隊だから一緒にやったらいいと思う、それを思うのは外国の人間の認識で」

　「これは私も体験してますが、ものすごくそりが会わない、海兵隊とほかの軍隊は。そういうものをどこまで岡田さんが酌量してか知らないけど、『同じアメリカの軍隊なんだから一緒にやったらいいじゃないか』『アメリカはアメリカの都合がある』『それはお前らの勝手だ』と言い切れるかどうか。そこら辺が外交交渉の難しいところで。このままでいったらどういう結論でるか分かりません。今のままでいったら普天間は帰ってこないでしょうな」

　−−まだ議論の途中だが、日米合意を中心に考えるべきか、それとも県外か

　「私はセカンドベストで、橋本（龍太郎）内閣が決めたときの、しかもアメリカがいろいろ譲歩したその条件のなかで移転することが日米関係にとっても好ましいのではないかと思いますけど」

　−−日本の政治状況だが連立政権で少数政党の意見に配慮して安全保障の議論など判断ができていない現状についてどう思うか

　「政府の構成というのはね、単独の政党が仕切るというのは好ましいのかもしれないけど、現況の中で連立政権を組んだ。参議院での力関係に配慮してのことでしょうけれども、政権の維持のために大きな国策が左右されるのは好ましいことじゃないと思いますけどね。だから、いまの日米関係を左右しかねない普天間の問題なんかも…。しからば、どの政党がどれだけの数を持っていて、何を言い分にしているかといったら、まあ、社民党というのは昔の社会党でしょ。言ってることはステレオタイプで、昔から変わらないわねえ。それが今頃まかり通るのかなという感じはしますな。私は何も日米関係このままで結構だとは思ってませんよ、ちっとも。横田（基地）の問題で苦労してるしね。（アメリカが横田基地へ抱く本音と沖縄の基地について）同じこと考えているんじゃないかなあ。おれたちだけ沖縄で戦って、日本人が死んだんだから、アメリカ人も死んだんだと。沖縄の基地はですね、日本のためにおれたちは持っているんだけれども、沖縄における戦いのスヴニール（土産）だといってんじゃないの？　横田は現に彼らは太平洋戦争のスヴニールだと言ってますからね。そんな笑止千万なことを今ね、ヌケヌケというアメリカの気持ちも分からないけれどもね、日本人は今まで我慢してきた。私は我慢できないから代議士の時に横田返せっていってきたんだけれども。もっと国民もね、意識持った方がよいと思うね。あなた方メディアの方々も。日米はね、決して対等なパートナーシップじゃないと思いますよ。経済関係を含めてもね。はい、それじゃ」