※1 |
n-Decanoylsarcosine Sodium Salt(NDSS) |
界面活性剤の1つ。界面活性剤とは、1つの分子内に親水基と疎水基の両方を持つ分子の総称である。n-Decanoylsarcosine Sodium Saltの分子構造は、CH3(CH2)8-CO-N(CH3)-CH2-COONa。1つの分子の中にカルボキシル基と、アミノ基とカルボキシル基が脱水重合した所謂ペプチド結合が存在する。これらの官能基が金属と選択的に結合し、金属結晶の成長の制御に機能していると考えている。 |
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※2 |
表面プラズモン |
金属表面の自由電子の集団的な縦波振動のことで、金属表面を波として伝搬する。表面プラズモンは、電荷をもった電子の振動なので電場(光)を伴っているが、この電場が局所的に著しく増強されたり、伝搬する表面プラズモンの波長が、光の波長より短くなるといった特徴がある。 |
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※3 |
光リソグラフィー、電子線リソグラフィー |
被加工材料(一般には平面上の基板)に、光や電子線に感受性を持つマスキング剤(一般にレジストと呼ばれる)を塗布し、このマスキング剤を光や電子線で感光しパターニングする。その後、このレジスト膜をマスクとして、下の基板に微細なパターンを構築する技術。 |
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※4 |
光エネルギー |
光エネルギーは、光の強さではなくその振動数で決まる。赤色の光は、振動数が低くてエネルギーは小さく、紫色の光は振動数が高くて大きなエネルギーを持つ。紫外光にあたると日焼けするが、赤外線の光をいくら浴びても日焼けしないのは、2つの光のエネルギーの違いが原因。 |
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フェムト秒レーザー |
1フェムト秒は、10のマイナス15乗秒。今回用いたレーザーは、約100フェムト秒のパルス幅を持つレーザー。1秒間に地球を7周半(3億メートル)する光でも、100フェムト秒の間には、わずか30マイクロメートルしか進まない。30マイクロメートルは人の髪の毛の直径の約半分。フェムト秒レーザーとは、フェムト秒オーダーのほんの一瞬だけ輝くレーザーで、その短い時間の中に光子が集中しているので、瞬間の光子密度は極めて強くなる。 |
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※6 |
回折限界 |
光をレンズで集光した時に、これ以上小さく絞り込むことができない、という最小のサイズ。光は波の性質を持つため、集光点はレンズで絞っても理想的な点にはならず、必ず有限の大きさに広がる。そのサイズはおおよそ光の波長程度で、波長800ナノメートルの光なら、800ナノメートルより小さい光の集光点は作れない。 |