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来季、FAの補強も 左腕充実へ調査開始 '09/12/5

 ▽補償制度改正で転換

 広島がチーム補強策の一つに、フリーエージェント(FA)選手の獲得を加えて動き始めた。FA選手の獲得に伴う補償制度の昨年の改正がきっかけとなった。FA市場にはこれまで無関心だったが、来季以降は参入する可能性が高まっている。

 球団は今季、左腕投手強化のため、FA権を取得した複数の投手の調査に乗り出した。11月に日本ハムからFA宣言した藤井秀悟投手の獲得調査に動いたが、本人の強い在京志望などがあったため、正式表明は断念した。鈴木清明球団本部長は「今後はFA選手の獲得も選択肢の一つ」と明かした。

 広島は12球団で唯一、FA選手を獲得していない。限られた資金力からFAには距離を置いてきたが、補償制度改正で方針を変えた。

 昨年から各球団は制度に基づいて選手を年俸順にA・B・Cにランク付け。A(年俸上位3人)やB(同4〜10位)がFA宣言をすれば、金銭や人的補償の対象となるが、年俸11位以下のCは補償がなくなった。

 広島が狙うのはCランクのFA選手で、チームの弱点を補強する役割を期待する。年俸は4千万〜7千万円クラスか。一方で、高額な年俸条件提示などで獲得を競い合うマネーゲームには、今後も加わらないという。

 松田オーナーは「制度改革でFAが本来の姿に近づいてきた。球団の育成スタンスは変わらないが、チームの弱点の補強や若手にとってプラスになる選手と判断した時は(FA補強は)ある」と話した。(木村雅俊)




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