鳩山内閣は本日の閣議で、内閣官房報償費(官房機密費)に関するある政府答弁書を決定しました。自民党の高市早苗氏の質問主意書に対する答えなのですが、鳩山首相や岡田外相らの過去発言についてなかなか興味深い部分がありましたので紹介します。まず、答弁書の結論は次のような素っ気ないものでした。
《岡田克也衆院議員、鳩山由紀夫衆院議員および原口一博衆院議員の当時の発言に係るお尋ねについては、従来どおり、政府としてお答えする立場にない》
ふーん、見事に逃げています。それではその官房機密費に対する鳩山氏らの過去発言とはどんなものだろうかと思っていたら、高市氏の質問主意書の方にきちんと書いてありました。よく調べてあります。しかし、鳩山氏はことごとく過去の発言がブーメランになって戻ってくるタイプのようです。それだけ言葉が軽いということの証左でしょうが。
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…質問主意書はこのほか、平野博文官房長官が政権発足翌日の9月17日の記者会見で機密費について「そんなのあるんですか。全く承知していません」とシラを切って失笑を買った件についても「虚偽を述べたことを認めるか」と質問しています。それに対する答えがまたバカバカしかったのでこれも紹介します。
《本人に確認したところ、同日の段階では、「官房機密費」と「内閣官房報償費」とは別の概念のものであると考えていたとのことである。》
鳩山氏についても、《内閣官房報償費の存在はかねてより承知していたとのことだ》とありました。明らかに記者団に語ったことと矛盾しています。私は、機密費の存在は必ずしも否定しません。外交・安全保障のレベルで、表には出せず、当然、領収書もとれないような支出があるのは当然だとも考えています。実際にある官房長官経験者にどういう場合に必要なのか聞いたこともあり、その答えに納得もしたのですが、ちょっと差し障りがあるのでそれが何かは書けません(外交・安保案件でした)。
ですが、政治とカネの問題もそうですが、鳩山氏のあまりの現行不一致ぶりには、やはりいかがなものかと感じます。他者をあれだけ批判し、自分たちは違うと言っておいてこれではねえと。たまにはもっとスカっと称賛してみたいのですが、なかなかそういう機会に恵まれません。
by leny
危惧を覚えざるをえない鳩山政…