小林市立病院の内科医が来年2月から一挙に1人に減る問題で、堀泰一郎市長は3日、医師不足の一因として「(軽症の初期診療が集中する)コンビニ受診や、専門外の救急対応などの過酷な勤務が続き、医師にとって働きたくない病院になっている」との認識を示した。市議会一般質問に答えた。
その上で、勤務環境を改善し、医師を確保するため西諸県地域全体で取り組む必要を強調。(1)市立病院の役割は入院治療と二次救急という、地域中核病院としての位置づけを明確にする(2)地域内のえびの市、高原町の公立病院や民間医療機関との機能分担と連携が必要--との考えを示した。協議機関となる「懇話会」の設置に向け、準備を進める。
市立病院の内科医は4人いたが、9月末に1人が派遣元の鹿児島大学医局に戻り、来年1月末にはさらに2人が引き揚げられる。内科の入院や救急対応が不可能になるため、市は近く医師会や消防など関係機関に説明する。年明けには地域医療のあり方を考える市民向けのフォーラムも計画している。【木元六男】
毎日新聞 2009年12月4日 地方版