3日、バチカンで話し合うメドベージェフ・ロシア大統領(左)とローマ法王ベネディクト16世(右)(タス=共同) 革命以来の外交関係樹立へ ロシア・バチカン首脳が初会談【ローマ共同】ロシアのメドベージェフ大統領は3日、ローマ法王庁(バチカン)を訪れ、法王ベネディクト16世と初会談した。会談後、バチカンは、両者が1917年のロシア革命以来なかった外交関係樹立に合意したと発表した。 関係正常化により、11世紀の東西教会分裂以来対立してきたバチカンとロシア正教会の間でも、約950年ぶりの歴史的和解に向けた動きが進むとみられる。 91年のソ連崩壊後、ロシアはエリツィン、プーチン両大統領(いずれも当時)がバチカンを訪れるなど、外交関係樹立を探ってきたが、バチカンの布教活動などを警戒するロシア正教会の反対で、ロシア誕生後20年近くたった現在もバチカンに代表部を置くだけで正式な関係はなかった。 しかし、バチカンの指導者が反共のシンボル、ヨハネ・パウロ2世からベネディクト16世に代わったことに加え、正教会側も今年2月、バチカンとの窓口役となってきたキリル渉外局長が総主教に即位し双方の対話が進展。 両宗教間の関係改善が進んだことで、バチカンとロシア間の外交関係樹立の機運が出ていた。バチカンはロシアのほか、共産主義国家の中国、ベトナムとなお外交関係を持っていない。 【共同通信】
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