バンコク特派員のころ、不思議だったのは人々の名字の長さ。アルファベットに直せば十五字以上もざら。中国系だと、タイに来た時「誇り高く、商売繁盛で」など言葉をつないで作ったとか。
なるほど、こんな名字からは、新天地での一族の末永い繁栄を願った思いが伝わってくる。野党に転落し、一から出直しを誓う自民党にも「新党名を」との声があるらしいが、これにはため息。
「党名に有権者が拒否反応を示す」と言うけれど「自由」で「民主」という崇高な名は捨てたもんじゃない。変えねばならぬのは名前じゃないでしょ。有権者の気持ちがまだ分からないなんて。
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