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「報酬取りすぎ」弁護士を懲戒 取り戻し額の3分の2

2009年12月4日2時52分

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 第二東京弁護士会(川崎達也会長)は3日、会員の小林優弁護士(80)を業務停止3カ月の懲戒処分にした、と発表した。消費者金融への過払い金請求などの債務整理を引き受け、依頼者の女性が取り戻した額の約3分の2にあたる118万円余を十分な説明もなく報酬などとして受領。書類も「捨ててしまった」と返さなかったという。

 弁護士報酬については現在、規定がないが、過払い事件の場合は依頼者の得た利益の20%程度が相場だという。同会は「極めて高率の報酬で、これだけ取るのなら十分説明する必要があった」と判断。小林弁護士は電車内の広告などを通じて多くの債務整理を受任しており、同会は「類似の事例がほかにもあるおそれがある」とみている。

 同会によると、小林弁護士は昨年1月に事件を受任。業者との和解などの結果、依頼者は約179万円の利益を得たが、小林弁護士は(1)着手金(2)着手金と同額の報酬(3)別途報酬(4)事務所経費――の名目で約118万円を受け取った。同会の調査に対し、小林弁護士は依頼者との間で交わしたという契約書も提出したが、印鑑の状況などから、未完成のまま、依頼者に印鑑を押させていた可能性があるという。

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