鉄道ストにうんざり、「ソウル駅爆破する」と脅迫

 長期化する鉄道ストによる電車の不便さに腹を立て、携帯電話で韓国鉄道公社(KORAIL)に「ソウル駅を爆破する」と脅迫メールを送った疑いで、ソウル九老署は3日、会社員の男(35)を逮捕した。

 この容疑者は同日午前10時前、九老駅(ソウル市九老区)にあるKORAIL鉄道交通管制センターの地下鉄・鉄道顧客携帯電話メッセージ受付サービスコーナーに、「列車が遅れてイライラする。ソウル駅を正午に爆破する」というメッセージを送ったのをはじめ、約10分間に脅迫や暴言を含む5件のメールを送り付けた疑いが持たれている。

 KORAIL側によると、同一発信者から「ごみ野郎、ストをいい加減にやめろ」「いたずらじゃないぞ。ソウル駅のごみ捨て場に本物の爆発物を仕掛ける」などといったメールが立て続けに届いたため、警察に通報した。

 通報を受け、ソウル地方警察庁は爆発物処理班と南大門署の鑑識班、機動隊など計70人をソウル駅に派遣した。警察がソウル駅構内の捜索を開始した午前10時半ごろ、容疑者は「爆発物の設置を延期する」というメッセージを送ってきた。警察はソウル駅を入念に捜索し、異常がないことを確認した上で、午後1時ごろ撤収した。

 警察は同日午後、メールの発信者を追跡した末、京畿道軍浦市在住の容疑者を逮捕した。容疑者は忠清南道天安市にある勤務先で夜勤を終え、電車で帰宅途中に携帯電話でメールを送ったとされる。取り調べに対し、「最近の鉄道労組によるストで列車の運行がまばらになったり、遅れが生じたため、腹いせにやった」と供述している。

 鉄道交通管制センターは、利用客の苦情に迅速に対応するため、10月から携帯電話のメールによる問い合わせも受け付けている。同センターの関係者は「センターの顧客サービスが悪用され、がっかりしている」と話した。

鄭智燮(チョン・ジソプ)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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