自宅に大麻を隠し持っていたとして、大麻取締法違反（所持）の罪に問われた元アイドルグループ「男闘呼組」のメンバー・成田昭次被告（４１）＝本名成田昭二＝の初公判が２日、東京地裁で開かれ、同被告は、起訴内容を認めた。「男闘呼組」のメンバーとして人気絶頂だった２０年前に、大麻に手を染めていたことや、使用のきっかけが英ロックバンド「ザ・ビートルズ」だったことなど、衝撃の新事実が次々と明らかになった。検察側は懲役６月を求刑し、即日結審した。判決公判は今月１０日。
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衝撃の事実が次々と明らかになった。華々しいデビューを飾った直後から成田被告は、ファンの熱狂の裏で大麻に手を染めていた。
検察側の冒頭陳述によると、成田被告は約２０年前に米国で初めて大麻を使用。帰国後はやめていたが、精神的リラックスが得られるとして、約１０年前に再び手を染め、以来、週に２〜３回使うなど常習的に大麻を使用していたと指摘した。
２０年前といえば、男闘呼組として１９８８年に「ＤＡＹＢＲＥＡＫ」でデビューし、「ＴＩＭＥ ＺＯＮＥ」（８９年）などのヒットを飛ばしていた絶頂期。当時を知る関係者によると、そのころ成田被告はたびたび渡米して、ロサンゼルスで曲作りをしていたという。その時、手にしたようだ。
使用のきっかけも衝撃的。弁護人質問で「尊敬するアーティストに影響を受けました。ビートルズです」と明かした。弁護人も「尊敬するアーティストの『（大麻で）音の感覚がすごく良くなる』という記事を見て、海外で１度だけ使用しました」と補足した。
逮捕直前まで音楽活動をしていたが、法廷に現した姿に、一世をふうびしたころのオーラは微塵（みじん）もなかった。メガネを掛けた顔や体はやせ細り、着ていたスーツもサイズが合っていなかった。逮捕時には伸びていた髪の毛も、短く切りそろえられ白髪交じり。アイドル時代とはまるで別人。法廷では、母親が情状証人として証言台に立った際、動揺した様子をみせたが、それ以外はじっと前をみつめていた。今後は芸能界を離れて陶芸家を目指すと宣言。「分野はまったく違いますが、心機一転、その道で努力したい」と再起を誓った。
起訴状によると、成田被告は９月２７日、都内の自宅で乾燥大麻約１・６８９グラムを所持していたとしている。検察側は依存性などを指摘し、懲役６月を求刑。判決は今月１０日に言い渡される。