いきなり登場の『Google 日本語入力』、柔軟すぎる変換候補が魅力に
2009/12/03
グーグルは3日、『Google 日本語入力』(以下、Google IME)のベータ版を公開した。Google IMEのページより無償でダウンロードできる。その特徴は圧倒的に豊富な語彙とサジェスト機能で、通常であれば辞書登録や面倒な変換作業が必要な新語や専門用語、人名などの固有名詞、長いフレーズといったものがすぐに入力できる点だ。Windows用(XP以降)とMac用(OS X 10.5以降)の2種類が用意されており、入力モードもMS-IMEやATOK風などにカスタマイズできる。
無料のベータ版ということで機能こそATOKなどの有料IME製品に比べて見劣りするものの、その圧倒的な語彙力では現時点ですでに最強クラスというレベルに達している。文字を入力していると、サジェスト機能を使って次々と変換候補が表示され、特に名詞や長いフレーズの入力で効力を発揮する。Google検索で蓄積したデータがバックにあるため、新語やネットスラングといった移り変わりの激しい新出語や流行語もカバーできる点も面白い。文脈解析などの面ではまだまだだと感じるものの、辞書を"鍛えて"いない状態での長文入力や口語文体での記述などで高い入力効率を発揮できるのではないかというのが、短時間使ってみた筆者の印象だ。
前述のように基本機能だけのシンプルなIMEだが、キーバインドを既存のIME製品風にカスタマイズすることが可能。辞書のインポート機能もあり、既存辞書からGoogle IMEへの移行が可能になっている。またGoogle Japan Blogの投稿の補足によれば、Google IME自体はオフラインでも動作し、シークレットモードに変更することで履歴による学習やサジェストを中止することができる。また現時点でWindows版は32ビット対応のみであり、64ビット版は鋭意開発中とのことだ。
Googleによれば、開発には「もしかして」機能を担当していた人物が絡んでいるなど、サジェスト機能を彷彿させる内容となっている。Googleが収集したWeb上の大量のデータから統計的言語モデルを構築し、Webのありのままを反映したIMEだという。これをサジェスト機能と組み合わせることで、高い効率を持つ入力エンジンを実現しているようだ。自然言語処理など、Googleの日本語処理技術のノウハウを凝縮したIMEといえる。
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