学研ホールディングスは3日、小学生向けに学年別で刊行してきた「学習」と「科学」を休刊すると発表した。それぞれ63年、52年の歴史を誇る学習雑誌で、1979年のピーク時には両誌合わせた部数が670万部を記録。だが、少子化などの影響で最近は「その10分の1以下」(同社広報室)まで低迷していたという。「学習」は12月発売の冬号、「科学」は来年2月発売の3月号が最後となる。
創刊は「学習」が1946年、「科学」は57年(当時は「たのしい科学」)。毎月1回発行し、60年代はカブトエビの飼育セットや顕微鏡、カメラなどを付録にして人気を集め、70年代は女性訪問販売員を活用して部数を伸ばした。しかし、その後は下降線をたどり、「学習」の発行は2006年から年4回となっていた。
同社広報室は休刊について「少子化や子どもたちの価値観の多様化などのため、時代のニーズに合わなくなった」と説明。今後は「科学」から生まれた「大人の科学マガジン」や子ども向けの「実験キットシリーズ」などに力を入れるとともに、小学生向けの新たな雑誌の創刊を検討するという。【佐々本浩材】
毎日新聞 2009年12月3日 19時05分(最終更新 12月4日 0時47分)