場所後定例の横綱審議委員会が30日、東京・両国国技館で行われた。鶴田卓彦委員長は九州場所を全勝制覇して年間86勝の新記録をマークした横綱白鵬について「1年に4敗しかしないのは、破られることのない大記録。名横綱としての風格が出てきた」と絶賛。逆に、大関以下については「横綱を倒せないから殊勲賞も出ない」と、奮起をうながした。
内館牧子委員は4連敗した朝青龍に「けがは気の毒だが、相撲をなめているし、根本的なところで乱れている。花道で首をかしげる姿は見たくない」とバッサリ。大関陥落の千代大海を「引退をにおわせた時点でやめるべき。『6敗したらやめる』は美意識からはずれている」と批判した。
各委員は「個性的な力士が減って感動を与える取組も少ない。日本人力士も上位で活躍できない。けいこ不足が目立ち、九州場所でも不入りにつながっている」と指摘。抜本的な対策を求められた武蔵川理事長(元横綱三重ノ海)は「師匠会で注意したい」とした。
(2009年11月30日)