菊地、壮絶打ち合い制し初防衛…女子ボクシング

初防衛に成功し具志堅会長に祝福された菊地（右）

　◆東洋太平洋女子ライトフライ級タイトルマッチ１０回戦　○菊地奈々子（ＴＫＯ　９回１分２６秒）ヤニ・ゴーキャットジム●（２日、後楽園ホール）　日本人初の東洋太平洋女子ライトフライ級王者・菊地奈々子（３４）＝白井・具志堅＝が初防衛に成功した。同級１位のヤニ・ゴーキャットジム（２０）＝タイ＝に終盤の猛ラッシュでＴＫＯ勝ち。所属ジムの具志堅用高会長（５４）は来年５月にも世界挑戦をさせる考えを明かした。菊地の戦績は４勝（３ＫＯ）１敗。

　初の防衛戦とあって菊地は序盤、硬さが目立ち２０歳のヤニの的確なワンツーに手を焼いた。守勢だったが中盤からはボディーを攻め続け、挑戦者の足を鈍らせると、その後は猛ラッシュ。最後は壮絶な打ち合いを演じ、レフェリーストップで初防衛を果たした。

　９回までかかったＴＫＯ劇に猛省した。「ガンガンと前に出てＫＯするつもりだったのに…。この内容では堂々と『世界挑戦』を宣言できない」と反省しきり。昨年１２月、ＷＢＣ世界同級王者・富樫直美（ワタナベ）に敗れてから早１年。目標はあくまでも世界だが、舞台が再びできつつある。

　試合後、具志堅会長は「来年５月に世界戦を予定している」と語った。王者は「チャンスをいただけるならありがたい。一からやり直してもっと強くなる」と新たな闘志を燃やしていた。