ドバイ・ショック直撃で日本経済にトドメ
2009年12月03日10時00分 / 提供:ゲンダイネット
「最後のバブルの砦が崩落」――中東ドバイの崩壊危機に世界中が大混乱している。いまだに「リーマン・ショック」を引きずる日本経済も無傷ではいられない。「ドバイ・ショック」の直撃でトドメを刺される。
●1ドル=70円台突入、株は7000円台も
ドバイ首長国政府や政府系企業が、世界中からかき集めた債務の総額は800億ドル。金額では、リーマン・ブラザーズが破綻時に抱えていた負債総額6130億ドルには及ばないが、インパクトでは1年以上前の一大事を上回る。同志社大教授の浜矩子氏(国際経済学)が言う。
「リーマンは単なる民間企業ですが、ドバイはUAEを構成するひとつの国家です。それがデフォルトとなれば、衝撃はリーマンの比ではありません。ほかの新興国にも“連想ゲーム”で信用不安が伝染するし、この渦に先進国も巻き込まれる。たとえば、事実上国有化されている英銀ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)もドバイには巨額融資を行っています。RBSがおかしくなれば、英国政府もおかしくなる。こんな事態が世界中で起きるのです」
2番底が危ぶまれる日本も例外ではない。欧州の金融機関への不安は急激な円高を招いている。先週末、円は一時14年ぶりという84円台に突入したが、この程度で終わらない。
「中東は欧州と関係が深いため、投機マネーはユーロからも逃げ出しています。しかも、ドルは相変わらず不安定だから、消去法で円が買われることになる。95年につけた79円75銭の最高値の更新も時間の問題です。普通なら、その円で運用益を上げようとするから、日本株や国債に投資されてもおかしくないが、株式相場は病人のように元気がないし、国債は大量増発の可能性が高い。長期金利は上昇し、住宅ローン金利も上がり、設備投資は冷え込む。今回はそこにデフレまで加わるから深刻です」(証券幹部)
物価の下落は、企業の収益に響いてくる。それが株安に跳ね返る悪循環だ。平均株価は8000円はおろか、「7000円台まで下がる」(市場関係者)なんて悲劇的な見方も出ている。
●企業再編でリストラ加速
ドバイには日本の大手銀行も右へ倣えで貸し込んでいるし、不動産建設を請け負った大手ゼネコンだって少なくない。その不良債権が顕在化するのはこれからだ。時間の経過とともに徐々に惨状が明らかになれば、投資の失敗で破綻する企業も出てくるし、問題は取引先にも飛び火する。数珠つなぎでバタバタ行くことになれば、街には大量の失業者があふれ出す。
そうでなくても、10月の完全失業者数は344万人と12カ月連続で増え続け、来年卒業予定の高校生と大学生の就職内定率は過去最悪を記録中だ。史上最悪の雇用情勢は、さらに悪化するわけだ。
「ドバイ・ショックは企業の合従連衡を加速させます。大型建設プロジェクトの破綻で経営危機に陥れば、大手ゼネコンの再編は避けられません。新興国向けの輸出で何とか息を吹き返し始めた大手企業も同じです。中国や東南アジアで利益の半分以上を上げている大手自動車メーカー同士の経営統合も考えられる。ただ、こうした動きはサラリーマンにとって最悪です。だぶついた部門の整理でリストラされて会社を追い出されるケースが続出するのです」(証券アナリスト)
●狙いは6月高値銘柄
右を向いても左を向いても悪いことばかり。虎の子のお小遣いを投資に回しているサラリーマンはどうすればいいのか。こんな状況下でも勝負する手はないのか。
「狙うとすれば6月高値の銘柄でしょう」と言うのは、みずほ証券エクイティストラテジストの瀬川剛氏。
「今は6月高値から6カ月で、信用買いの反対売買に伴う処分売りが先行している銘柄が目に付きます。こうした動きは環境関連に顕著ですが、12月初旬にCOP15が開催されるため、見直される公算は大。半導体関連も米国の消費が盛り返しつつあるため、足元の業績回復が期待できます」
為替は、短期的にはドル高もあるという。
「ドル売りの大きな流れは変わりませんが、先週末はユーロが売られてドルが買い戻される動きもありました。相場ではドル売りのポジションは大きく積み上がっています。年末までは、これを買い戻す動きも考えられます」(為替関係者)
一瞬の動きを見逃さなければ、こんな危機的な状況でも小銭を稼げるかもしれない。
(日刊ゲンダイ2009年11月30日掲載)
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