赤い花で飾られた大浦みずきさんの祭壇=東京・千日谷会堂
肺がんのため、11月14日に死去した元宝塚歌劇花組トップスターで女優の大浦みずきさん(本名・阪田なつめ、享年53)のお別れの会が2日、東京・千日谷会堂でしめやかに営まれた。作家・阿川佐和子氏(56)、女優・真矢みき(45)らファンを含む約3000人が参列し、早すぎる死を悼んだ。
この日のテーマは「大浦みずき千秋楽」。07年のコンサート時のドレス姿だった遺影は、91年の宝塚退団公演で手にしたものと同じ花「ローテローゼ」のブーケの上の高い位置に飾られ、まるで大劇場の大階段の上にいるようだった。
卓越したダンスで尊敬され、温厚な性格で誰からも愛された。女優・高汐巴(57)、安寿ミラ(49)、真矢という大浦さんの前後のトップ3人を含む花組38人が、85年公演「テンダーグリーン」主題歌を涙ながらに歌うと、会場からもおえつが漏れた。剣幸(55)は「なっちゃんは同期の誇り」と弔辞で感極まった。
なお、舞台「なつめの夜の夢」(1月19〜24日、東京・赤坂レッドシアター)は予定通り上演され、大浦さんは入院中に収録した声で出演する。