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【国際】

韓国で厳罰化法案 常習者に『化学的去勢』子どもへの性犯罪

2009年12月3日 朝刊

 【ソウル=築山英司】韓国政府と与党ハンナラ党は二日、十三歳未満の子どもを狙った性犯罪について、有期刑の上限を現行の懲役十五年から三十年に引き上げ、常習者にホルモン注射などで「化学的去勢」を行うことを定めた関連法改正案を発表した。加重処罰する場合は最大で懲役五十年になり、罰則を大幅に強化した。

 化学的去勢は治療の一種で、ホルモン注射と心理治療を並行して行う。性犯罪再発防止策を処罰中心から治療中心に転換するとしている。また子どもへの性犯罪の公訴時効を廃止し、性犯罪前歴者の出所後の居場所や行動を電波で把握するために昨年導入した「電子足輪」の装着期間を現行の最大十年から三十年に延ばす。

 韓国政府は先月、二十歳以上の前歴者の名前や顔写真などを来年一月からインターネットで公開する方針も発表。個人の住民登録番号などの入力を条件に閲覧できる。

 韓国では昨年末にソウル近郊で起きた小学一年女児の性的暴行事件で、被告の男に懲役十二年の判決が下されたことから、量刑が軽いとの批判が続出。李明博(イミョンバク)大統領が処罰強化を表明していた。

 

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