受け答えが西岡(中)とだぶり、鋭いツッコミを受ける平田。右は中田=東京都大田区で(武藤健一撮影)
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中日・平田良介外野手(20)が9日、東京都内の東京ガスグラウンドで大阪桐蔭高の先輩であるロッテ・西岡剛内野手(24)、後輩の日本ハム・中田翔内野手(19)らと合同自主トレをスタートした。リーダーの西岡が「羞恥心」に対抗して新ユニット「好奇心」結成を呼びかけると、平田も『全試合出場』のレギュラーどりの目標を掲げて呼応。2009年のプロ野球は「好奇心」が盛り上げる。
いつも通りの笑顔ではあったが、色紙に書き込んだ目標に強い意志が込められていた。『全試合出場』。中堅手のレギュラー候補の1人である平田が、目標達成に向けた第一歩を東京で刻んだ。「これくらいしないとダメでしょ。今年は。1軍の移動とか試合とか、去年で分かった。今年はスタメンで出られるように頑張ります」
西岡、中田との共同インタビューでリクエストされた今年の目標。今年が最大のチャンスだと分かっているから迷いなく書いた。昨年はプロ初本塁打を含めて59試合で打率2割6分8厘、クライマックスシリーズでも3打数2安打1本塁打と結果を残した。ただ、レギュラーを獲得して全試合出場できるだけの実力はまだない。だからこそ先輩のもとにやってきた。
「先輩や後輩から学ぶことはすごく多いと思う。西岡さんからはすべて吸収したいですね」
昨年は母校で行った“大阪桐蔭組”の自主トレだったが、今年はグレードアップ。中田に加えて、第一線でバリバリ活躍する先輩の背中を見ながら都内で鍛えることになる。
そして平田が選んだ、もう1人の師匠がソフトバンクの城所龍磨(岐阜・中京高出)だった。学年で2つ上の外野手は全国的には無名だが「外野の守備がすごくうまいんです。ボクのステップはぎこちない。いろいろ吸収したい」。レギュラーに不可欠なのが安定した守備力。今回宿泊するホテルの部屋は隣で、積極的に教えを請うという。
この日は西岡らとともにアップ、キャッチボール、ノックなどで汗を流した。昨年の秋季練習で右太もも肉離れでリタイアしたが「もう大丈夫です。問題はない」とキッパリ。リタイアしたことで2月のキャンプは2軍スタートが決定しているが、前向きにとらえている。
「去年も読谷スタートでしたから。しっかり力を蓄えて、実戦で結果を残したい」。小池、藤井、英智ら中堅を狙うライバルは多いが、素質の高さならトップクラス。まずは西岡先輩のもと、レギュラー獲得の極意を学ぶ。 (兼田康次)
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