仙台地裁で開かれている強盗傷害事件の裁判員裁判で、秘匿しなければならない被害者の全身写真や氏名が廷内の大型モニターに映し出されるミスが相次ぎ、卯木(うき)誠裁判長は2日の開廷前、別室で被害者代理人の弁護士に不手際を謝罪した。
裁判では11月30日の初公判で、被害者男性の証人尋問の際、地裁書記官が証拠である傷口の写真をプロジェクターで映そうとしたが、誤って男性の顔を含む全身写真が一瞬大型モニターに映し出された。1日には、事件状況の再現写真と一緒に男性の氏名が出た。いずれもカメラ下で書類をめくる単純ミスが原因だった。
地裁総務課は「あってはならないこと」としている。【鈴木一也】
毎日新聞 2009年12月2日 21時22分