三井住友・三菱東京UFJ騙したコシ社、「幸輝」本社ビル買い破綻-続・史上最大の買春作戦(4)-

三井住友、FRBと資金洗浄防止策強化で合意 - 米国

【ワシントンD.C./米国 25日 AFP】米連邦準備制度理事会(FRB)は24日、邦銀3位の三井住友フィナンシャルグループがマネーロンダリング(資金洗浄)防止に向けたルール強化で合意したと発表した。
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(c)AFP/ TOSHIFUMI KITAMURA

AFPBB News


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 三井住友銀行、三菱東京UFJ銀行など、日本を代表するメガバンクに百億円以上の損失を与えて破綻した株式会社コシ・トラスト(写真は同社の表札、複数のダミー企業のシールがベタベタと貼られており、そばの円柱には、関連企業の面接会場を示す張り紙もあった。2006年9月、龍眼撮影)。

コシ・トラストは野村証券出身の中林明久社長が2000年に創業した東京都渋谷区の不動産会社。

 コシ・トラストがメガバンクから巨額の不正融資を引き出して盛んにオフィス・ビルの売買を仕掛けていたころ、取締役には、闇社会の人物が堂々と名前を連ねていた。そして、その破綻の契機となったともみられているのが、2006年3月、大阪市西区土佐堀三丁目34(登記住所)の「幸輝」本社ビルの購入である。

コシ・トラストが同ビルを保有していた時期、同ビルにはタイ最大手のバンコク銀行も、50億円の抵当権を設定していた。

2003年秋に外交問題にもなった中国広東省珠海市の集団買春事件の取材から始まった本シリーズ。それが05年に社会問題として一世を風靡したリフォーム詐欺事件の追及へと転じ、さらに橋下大阪府知事と闇社会との関係にも言及した。それがこんどは、日本を代表するメガバンク、商工ローン、外資大手を巻き込んだ大型金融詐欺事件へ。

本シリーズがこれからどこへゆくのか?それは、龍眼にもわからない。

◆K1天田ヒロミ選手、転落人生の裏事情

 3月9日、都内で開催されていた新日本キックボクシング大会「マグナム16」の会場にどよめきがおこった。スゥイーン・カオ(タイ)欠場の代役として、天田ヒロミ(日本)が出場するとアナウンスされたからだ。

 どよめきが走ったのには理由がある。天田は昨年10月25日に暴行事件を引き起こして逮捕され、今年1月30日、谷川貞治イベント・コミュッショナーから出場停止処分が発表されていた。それが、突然めぐってきた代役出場のチャンスで、めでたく解除されたのだ。

 天田ヒロミは34才。暴走族だったが、ボクシングを始めて更生した経歴の持ち主。高校時代に国体で優勝し、中央大学でボクシング部の主将をつとめた。大学卒業後プロに転向し、2000年のK1ジャパン・グランプリで準優勝。04年のK1ジャパン・グランプリでは見事優勝したが、最近は勝ち星に恵まれていない。代役で出場したこの日は、早くも第3ラウンドでダウン。結局5回もダウンした末、ノックアウト負けした。

 出場停止の原因となった暴行事件は、07年10月25日未明におこった。天田選手が自転車でアルバイト先から自宅に帰る途中、荒川区南千住の明治通りで、並走していたトラックが幅寄せしてきたと思い込み、トラックが信号で停止した際に運転席側に回り、「おいっ、危ねぇじゃないか」と窓越しにパンチを喰らわせた。たまたまその場を通りがかった警官にみとがめられ、現行犯逮捕。南千住署は11月20日、天田選手を傷害罪で書類送検した。このとき、天田選手は酒を飲んでいたという。

 天田選手が深夜のアルバイトを始めたのには理由がある。勤めていた都内の不動産会社コシ・トラスト(以下コシ社)が経営破綻したのだ。このところ白星にも恵まれず、引退も視野に入っていた天田選手だったが、妻と双子の子供もいる。辞めるに辞められない状況のなかで、アルバイトで糊口(ここう)しながら、選手生活に理解のあるスポンサーを捜していた最中だった。

 事件はその矢先に起こったのだ。

◆巨額の不良債権を抱え込んだ三井住友銀行

 コシ社は06年12月に破綻していた。

コシ社が紹介した60社あまりの無担保融資が焦げつき、取引銀行が資金を引き揚げたのだ。資金調達の目処もたたないなか、商工ローンや闇金融に手を出した末の破綻だった。

 コシ社は2000年7月、野村証券や不動産会社で経験を積んだ中林明久社長が31歳で起業した有限会社輿トラスト(東京都港区六本木)にはじまる。資本金は300万円だったが、その後株式会社となり、資本金も800万円に増資。渋谷区の都立広尾高校前に移転した。

06年1月には、資本金を3億円に増資し、恵比寿プライムスクエアタワー内に本社を移転していた。コシ社は不動産の売買・仲介だけでなく、不動産証券化事業、ファンド事業、デューデリジェンス事業などをうたっており、中林社長が証券会社出身であることを生かし、不動産証券化を含めた新しいタイプの事業に取り組んでいたという。また、このころには福岡支店(福岡県福岡市中央区大手門)と船橋支店(千葉県船橋市船橋本町)もあり、地方のオフィスビルを積極的に買い漁っていた。

 コシ社の羽振りがよかった頃、同社の取締役に名を連ねていたのが、闇社会関係者のS氏。登記簿によれば、S氏が取締役をつとめていたのは、05年9月から07年3月末までとなっている。

 今年3月13日、『読売新聞』は三井住友銀行がコシ社が紹介した関連企業60数社に、03年11月から05年秋までの3年間に総額約170億円を融資し、うち百億円以上が回収不能になっていることを明らかにした。

 これまでに報道された内容を、総合してみよう。

 コシ社紹介の60数社の大半は、融資申し込みの際に偽造された経理書類を提出していた。このうち約20社は営業実態のないペーパーカンパニー。これらの融資のかなりの部分が、実際にはコシ社の運転資金や、闇社会の資金源になっていたとみられている。

 三井住友銀行はコシ社の中林明久社長を刑事告訴することを検討しているようだが、金融庁は三井住友銀行の審査にも問題があった可能性が高いとして、同行の検査を続けている。

 事件の舞台は、都内の高円寺法人営業部。コシ社と高円寺支店はかねてから取引関係があり、コシ社が貸付先を紹介するたびに、三人の行員で審査にあたっていたという。こうして03年11月に始まったコシ社紹介の融資は、少ない時でも数千万円、多い時には2億円。高円寺支店の担当行員はのちに鶴見支店に異動したが、その後も後任に引き継がれて融資が続けられていた。また、担当者異動先の鶴見法人営業部にも中林社長が新たな融資先を紹介していた。このほか新宿法人営業二部でもコシ社紹介の融資が行われ、融資額は雪だるま式に膨れ上がっていった。

 三井住友銀行は06年秋、コシ社紹介の業者への貸付資金の一部が、別の業者の返済に充てられるなどの不審な資金の動きを察知。コシ社紹介の業者に対する新規貸し付け停止措置をとった。その後同行は貸付資金の回収につとめたが、コシ社仲介の融資残高はこの時点でも約170億円あり、担保不動産などを売却しても百億円を超える額が不良債権として残る見通しとなった。

じつは、コシ社紹介の不良債権を抱え込んだのは、三井住友銀行だけではなかった。

 三菱東京UFJ銀行でコシ社紹介の業者に融資していたのは東京渋谷区の恵比寿支店。三井住友より約一年遅れる04年からはじまり、事業資金などの名目で、06年までに紹介された数十社に総額約60億円を貸し付けていた。数十社の中には三井住友から借り入れていた業者も含まれており、ここでも、三井住友の時と同様、会社の業績を水増ししたニセの納税証明書や決算書が使われていたという。

 三井住友では同じ業者が短期融資を繰り返し受けるケースが目立ったが、三菱東京UFJでは一億円に満たない融資を単発で受ける業者が多かったという。ここでも審査には複数の行員があたっており、銀行内のルールを逸脱するようなずさんな審査は行われていなかったという。

 金融庁が三井住友の調査を始めた06年末、三菱東京UFJでは、コシ社紹介の融資が不適切であったことに気づき、コシ社絡みの新規貸し付けを停止。07年1月からはコシ社のような紹介側企業の調査も徹底するように内部手続きを改めた。同行では担保不動産の売却などを進めているが、最終的に10数億円が焦げつくという。

 じつは地銀大手の千葉銀行も、コシ社の紹介で中小企業に約14億円を融資しており、半分の7億円が焦げついていた。同行船橋支店が06年から中古賃貸マンション購入目的でコシ社に数回にわたって貸し付けたものが合計約8億円あったほか、コシ社が紹介した都内の不動産会社にも約6億円を貸し付けていた。その後、賃貸市況の冷え込みから物件を売却できなくなり、返済が滞ったという。

 融資にあたっては、書類審査のほか実地調査もおこなっていた。担保もとっており、不正融資ではなかったという。しかしコシ社が破綻したため、担保の一部を売却して回収につとめたが、それでも約7億円が回収不能となった。このため、07年4~12月期連結決算に貸し倒れ引当金を計上したという。

◆「幸輝」の本社ビルは疫病神?

 コシ社が派手にオフィス・ビル売買を繰り返していた時期は、04年から06年にかけて。その資金調達に使われたのが、メガバンクから紹介融資を引き出す手法だった。紹介企業があれば運転資金名目で無担保融資も可能であるのに目をつけ、中林社長が銀行に提出する偽造の納税証明書や不動産鑑定書などを用意して関係業者に提供。三井住友銀行、三菱東京UFJ銀行などから融資を引き出していた。

  報道によれば、借り入れに協力した業者の中には、闇社会関係者が出入りしている会社があったという。これら銀行からの貸付金は、コシ社の運転資金のほか、闇社会にも流れていた疑いがある。

 不正の発覚が遅れたのは、コシ社がSFCG(旧商工ファンド)から借り入れた資金を返済に充てていたからだ。コシ社は運転資金にゆきづまると、不動産を担保にSFCGから資金を借り入れ、三井住友への返済が滞らないようにしてきた。三井住友側は、SFCGから資金が充当されていることを、見抜けなかった。

 SFCGがコシ社に融資したのはおよそ20億円弱。同社は昨年初め、コシ社が従業員を大量解雇するとの情報に接し、貸付金の回収を開始。担保不動産を売却してほぼ全額を回収したという。07年8月にはコシ社紹介の別業者にもさらに9億円融資していたが、これも回収できる見込みだという。

 これらコシ社を知る人々が、同社破綻の引き金になったと見ている物件が、本ブログで重ね重ね疑惑を報道しつづけてきた「幸輝」本社ビルの購入である。

 大阪市西区土佐堀三丁目34(登記住所)にあるそのビルは、地上18階建て、地下2階建て、延べ床面積は優に1万2千平方メートルを超える大阪でも十指に入ろうかという超高層ビルだ。1992年に日本興亜損保株式会社の大阪ビルとして建設されたが、同社の経営見直しで、05年3月UFJ信託銀行の所有するところとなり、同月「幸輝」が近畿産業信用組合からの融資を得て、28億8000万円で購入した。 

 「幸輝」といえば、03年9月に中国広東省珠海市でギネスものの集団買春事件をおこし、事件は日中間の外交問題にもなった。中国側は「幸輝」社員T・F・Hの3人を国際刑事警察機構(ICPO)に国際手配したが、「幸輝」側は、「会社ぐるみではなかった」(2003年10月8日、外務省の事情聴取に対する米盛昌敏社長の釈明)と言い逃れをして、その後の追及を免れていた。本ブログのこのシリーズで重ね重ね触れてきたように、その後も「幸輝」は訪販リフォームで破竹の成長路線を続けてきたのである。

 01年の売り上げが6億7950万円だったのが、02年には22億5900万円、これが03年の集団買春事件をものともせず、04年には64億5000万円と倍々ゲーム。04年12月には持株会社幸輝ホールディング(米盛昌敏社長)を創立させ、幸輝エージェンシー、ウールバックス、幸輝ハウジングなどの直系各社のほか、訪販詐欺の手法をを共有する俗称「信念グループ」(公式には「日本流通指導協会」)全20社の司令塔として、05年4月このビルに本社登記を移したばかりだった。

  しかし、悪事はいつかは露顕する。05年5月、「幸輝」が埼玉県富士見市の認知症老姉妹に対するリフォーム詐欺事件に深く関与していたことが発覚。同年6月には京都市在住の軽い統合傷害を持つ60代男性から契約の無効と原状回復を求める民事訴訟を提訴されたため、「幸輝」の社名が全国に轟きわたってしまった。

同年11月7日に特定商取引法違反と詐欺容疑で京都府警と埼玉県警が幸輝大阪本社と東京支店を搜索。社員らが次々と逮捕され、これまでに逮捕された「幸輝」関係者は17人。このうち13人と法人「幸輝」が起訴され、京都地裁ではじまった刑事裁判は、今月30日に最高幹部に対する論告求刑を迎える。

 経営に行き詰まった「幸輝」は、06年3月、本社ビルをコシ社に転売していた。コシ社としては、大阪の一等地にある超優良物件であるこのビルを再生して、高い付加価値をつけて売り出すつもりだったのかも知れない。だが、同年12月、こんどはコシ社そのものが破綻してしまった。

◆バンコク銀行もコシ社に50億円融資

 コシ社が同ビルを所有していた時期、登記簿によれば前出のSFCGが06年3月に20億円弱の抵当権を設定していた。登記簿には、06年3月10日付けで、金銭消費貸借として9億9500万円を2つに分筆して設定。それぞれについて、利息年7%、損害金年21、9%と登記されていた。

 06年6月28日には、タイ四大金融財閥のひとつが経営する、タイ民間最大手のバンコク銀行も、このビルに巨額の抵当権を設定していた。バンコク銀行のそれは、06年6月28日付けで50億円の金銭消費貸借。利息年4、375%、損害金年14%と登記されていた。

 このほか、06年3月29日には、都内中央区明石町のF社が金銭消費貸借で10億円の抵当権を仮登記しており、こちらは利息年15%、損害金年21.9%で登記している。F社は普通の集合住宅の一室を所在地にしており、法人登記だけでは営業実態がよくつかめない。登記時期や金額、利率からみて、SFCGの融資に関係しているとみられる。

 なお、同ビルの共同担保には、のちに北海道網走市新町三丁目の土地つきビルや、大阪市港区市岡元町三丁目の土地つきビルも追加されていた。

 外資大手も巻き込んだ巨額の抵当権設定に驚いた龍眼は、さっそく、新橋にあるバンコク銀行東京支店に照会してみた。バンコク銀行東京支店は、「土佐堀のビル」と聞いただけですぐに質問の意味を理解したようだが、「その件に関しましては、なにもお答えしないことにしました」と回答してきた。

このため、バンコク銀行がコシ社から貸付金50億円を回収できたのか、それとも、多額の不良債権を抱えたままであるのか、現時点では不明である。

 バンコク銀行は、過去にもコンプライアンス(法令遵守)意識が低いとして、2005年11月同社の東京支店と大阪支店に金融庁の立ち入り検査が入ったことがあった。送金や口座開設に際し、本人確認をしていなかったり、恒常的な本人確認の欠如、疑わしい取引の届出業務を怠ったりしていたとして、当局から業務改善命令を処分されていたのだ。バンコク銀行がコシ社に貸付を行った時期は、業界内部でコシ社の悪評が知られ始めた時期にあたる。そのような時期に50億円もの巨額融資をおこなったのは、あまりにも無謀であったように思える。闇資金の国際的な流れに疑惑が持たれている昨今、バンコク銀行には、きちんとした説明責任がある。

◆問われるメガバンクの与信能力

 今年3月13日のスクープ以来、一連のコシ・トラスト関連報道をリードしてきた『読売新聞』は、4月16日と17日の両日、さらに新たな事実を報道した。

 報道によると、高円寺支店、鶴見支店でコシ・トラストへの融資を担当していた三井住友の男性行員(43歳)が、コシ社および同社関連会社から、05年4月に入居した都内渋谷区代々木のマンションの家賃7カ月分約220万円と、同年12月に転居した近くのマンションの家賃9カ月分198万円、総額418万円を肩代わりしてもらっていたことが判明したのだ。行員には郊外に居住用の自宅マンションがあり、都内にマンションを持つこと自体、疑惑を持たれることだ。行員は自宅と同マンションの間を行き来していたという。

 最初の7カ月分の家賃を肩代わりしたのは、コシ社の紹介で三井住友から2億円以上の融資を受けていた自動車卸売業のケイ・ファインダー(東京都渋谷区東二丁目)。同社の秋葉健二社長は、別件の詐欺容疑でコシ・トラストが破綻したのと同じ06年12月に逮捕された過去がある。

このときの秋葉社長の容疑は、03年3月、路上生活者から名義を借りて不正に取得した住民票で、神奈川県内の銀行から虚偽の住宅ローン契約で1億円を騙し取った事件。秋葉社長はこのとき闇社会幹部ら5人に、詐欺の手口を教えた指南役と報道されていた。

 なお、秋葉社長は、過去に富士スピードウェイで行われた全日本フォーミュラー日本スーパー耐久レースなどにも出場したことのある、元レーサーだった。

 さて、行員がその後転居したマンションの賃貸料9カ月分は、コシ社自体から提供されていた。このほか、コシ社は、男性行員の親族が立ち上げたコンサルタント会社の資本金300万円を提供し、前出のケイ・ファインダー事務所内に、親族の会社のための机を提供するなど、至れり尽くせりの面倒をみてきた。

 三井住友銀行の内部調査に対し、男性行員と共にコシ社の融資案件の審査にあたっていた同僚行員は、「男性行員はコシ社の書類に偽造があったことを知っていたはず」と証言しているという。もはや、これだけの便宜供与を受けながら「背任ではなかった」と強弁するのは、むなしく聞こえる。

 日本を代表するメガバンクが、闇社会絡みの不動産業者に延々と貸付を続け、巨額の不良債権を掴まされていた。近く全国銀行協会会長を退任する奥正之三井住友銀行頭取は、08年3月18日の定例記者会見で、次のように反省の弁を述べていた。

 「非常に遺憾な事態。お取引先、預金者の皆様に対しいろいろご心配をお掛けし、申し訳なく、深くお詫びを申しあげたい。原因については、与信能力が少し落ちているのではないかという感じを持っている。また、それを早めに見つけ出して対応するという部分についても問題があったのかということで、審査面、それから管理面の双方において、二度とこのようなことのないよう、今後しっかりと対応を進めていきたいと思っている。銀行では各営業部に権限を与えており、本件は各営業店の部長に与えた極度のなかでの出来事であったことが、一つの理由になっている。そこでの与信審査能力、それから管理能力に対して、本部としてどのように横串を入れるかということについても反省をしなくてはならないところがあると思っている。この辺を、今後、しっかり対応していきたいと思う」。


 事件の全容が明らかになるのは、まだまだこれからだ。(つづく)

【付記】08年4月30日、京都地裁において特定商取引法違反、詐欺容疑で起訴された法人「幸輝」(米盛昌敏社長)と、谷尻浩前社長、濱田宏一郎前営業本部長、南亘前施工管理部長、森本稔前営業管理部次長を被告とするリフォーム詐欺事件の刑事裁判の論告求刑が行われた。検察側は、谷尻、濱田被告に懲役6年、南、森本被告に懲役5年、「幸輝」に罰金300万円を求刑。「幸輝」側は全員無罪を主張した。判決は08年8月15日午後1時30分、京都地裁202法廷で言い渡される。なお、傍聴券交付情報は、京都地方裁判所までご照会いただきたい。

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登録日:2008年 04月 23日 08:35:39

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プロフィール
龍眼
(男)
本名和仁廉夫。 ジャーナリスト。高校、予備校の教壇生活を経て現職。1990年代から香港問題に関わり、マカオ、台湾、中国、華僑華人世界の持つ多様な観点を紹介してきた。著書に、『旅行ガイドにないアジアを歩く・香港』(梨の木舎)、『香港返還狂騒曲』、『歴史教科書とアジア』、『東アジア・交錯するナショナリズム』(社会評論社)など。自称の「龍眼」とは、中国南部で広く食されるライチに似た果物。淡い茶褐色で、食味はジューシィ。そもそも「龍」とは、中華世界の幻の神獣。「龍眼」はその「龍の眼」に由来している。
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