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県立沼宮内病院:無床化問題 住民に撤回や延期の声 民間移管難しく /岩手

 ◇盛岡で反対集会

 県医療局が来年4月から予定している岩手町の県立沼宮内病院の無床化について、撤回や延期を求める住民の動きが活発化してきた。入院機能を維持するため、同町が急ぐ民間移管先探しは暗礁に乗り上げており、この日は県へ要請を行ったほか、署名活動が予定されている。県は、同病院の病床を休止して診療所化する条例案の提案を12月議会では見送ったが、無床化はそのまま進める方針だ。

 1日、無床化に反対する住民らの集会「地域医療を守れ!県民集会」が盛岡市内で開かれた。集会を主催した「県地域医療を守る住民組織連絡会」はこの後、計画の撤回と存続を求める要請書を県に提出した。

 また、町民らでつくる「県立沼宮内病院の病院機能の維持存続を求める実行委員会」は署名活動を予定する。集会に出席した滝本巌副会長は「民間移管も進展がない。病院機能の維持を求めてゆく」と語った。署名は、今月中には県に提出したいという。

 同町健康福祉課によると、病床を維持するため、盛岡市周辺の医療法人から引受先を探したが、医療従事者の確保が難しく断られた。久保隆造課長は「白紙の状態に戻ってしまった」とする。

 無床化を盛り込んだ県医療局の新経営計画では、沼宮内病院は来年度、60病床を休止し無床診療所に移行する予定だ。県医療局は当初、この条例改正案を12月議会で提案する予定だったが、「地元と協議を尽くしたい」として見送った。だが、無床化方針は撤回しておらず、改正案を来年の2月議会に提案する準備を進めている。管理課の大槻英毅総括課長は「地元・岩手町も迷っているようだが、(医師不足は)限界だ」と理解を求める。【山口圭一】

毎日新聞 2009年12月2日 地方版

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