内藤、右目上７針縫った　全治３週間…進退は明言せず

腫れ上がった顔で試合の一夜明け会見をした内藤

　ＷＢＣ世界フライ級タイトルマッチで亀田興毅（２３）＝亀田＝に敗れ王座陥落した内藤大助（３５）＝宮田＝は一夜明けた３０日、けがの診察のため、所属する宮田ジムのマネジャーとともに都内の病院で診断と治療を受けた。亀田戦で、内藤の鼻は曲がって腫れ上がり、右目上を深くカット。診察の結果骨折はなかったが、鼻の軟骨が曲がっていたため矯正する治療を行った。全治まで約３週間かかるという。右目上は７針縫い、自宅での療養を命じられた。

　内藤はジムに姿を現さなかった。正午過ぎに自転車でジムに立ち寄った宮田会長は、「（興毅に敗れたあと）お疲れさまとだけ声を掛けた。まだ、本人からは何も聞いていないです」と進退に関しては言葉を濁した。

　内藤は、以前から王者陥落の場合は引退を決めていたが、妻・真弓さん（３６）はこの日、宮田会長に「もう一度チャンスをあげてほしい」と懇願されたという。試合後の宮田会長は「亀田ジムからベルトを取り返したい。（本人がやりたいというのであれば）そうせざるを得ない」と語っていた。オプションとして内藤サイドは亀田側と再戦の権利を持っているが、続けるかどうかは内藤の判断にかかっている。

　国民的ヒーローから敗者になった内藤は、初志を貫いてリングを去るのか、周囲の期待にこたえ再び立ち上がるのか？