26日、菅直人代表代行一行は、韓国大統領に就任したばかりの李明博大統領を訪ね、日韓の交流強化等を確認しあった。
会談では、冒頭、李新大統領から大統領就任式典への出席に対する謝意が表された。また、永住外国人に対する地方参政権について、民主党で積極的な姿勢が示されていることに対して歓迎の意も表された。
菅代表代行からは、同日午前中、李大統領がソウル市長当時に取り組んだ清渓川の復元事業の成果を視察し、また前日の大統領就任式での就任演説を傍で聞き、李大統領のリーダーシップのもとで日韓関係が新しい時代を迎えることへの期待のエールが送られた。菅代表代行と李大統領は、とりわけ若い世代の議員交流を活発化させる必要性を確認しあった。大統領は、「民主党は若い議員が沢山いる。定期的に交流した方がいい」と述べた。
菅代表代行は、日韓両国間でFTA、EPAを推進していくことを前日の福田総理と李大統領との会談で合意したと承知しているが、出来れば「韓国と米国間や、韓国とEU間のFTAより早く、日韓のFTA、EPAが進むことが望ましいと思っている」との見解を明かにした。菅代表代行は、両国のFTA、EPAには農水産物の分野での課題が大きいと理解しているが、民主党の提唱している農業における戸別所得補償制度が実現されれば、課題も乗り越えられる可能性が大きくなるのではないか、と述べ同制度の概要を説明した。
この他、日韓両国に海底トンネルを通し、リニアモーターで東京−ソウル間を3時間程で行き来するという「夢を私は持っている」と、菅代表代行が発言したのに対して、李大統領は「本当に大きな夢ですね」と応えた。その後、両者はその技術的可能性や実用性などについて会談予定時刻を越えて語り合った。
李大統領との会談後、菅代表代行一行は、新政権のもと外交通商部長官に任命された柳明桓前駐日大使と会談し、日韓関係の強化を改めて確認しあった。同代表団は、近藤昭一衆議院議員(副団長兼事務局長)、家西悟参議院議員(副団長)、松野信夫参議院議員、川合孝典参議院議員が同行。
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