長崎県知事選出馬を表明した大仁田厚
元参院議員でプロレスラーの大仁田厚(52)が1日、長崎県知事選(来年2月21日投開票)に無所属で出馬する意向を固めた。2日午後、長崎市の風頭公園展望台にある坂本龍馬の銅像前で会見し、正式に発表する。当選した場合も、プロレス活動を継続する予定で、“戦う知事”を目指すことになる。
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大仁田は1日、報道各社へ送付したFAX文書で出馬の決意を明かした。その中で「この1年間、度々、故郷長崎に帰り、多くの問題に触れてきました。地元で働く若者たちや地場企業、若手経営者の苦しい現状や未来の見えない地方のくらし、今の県政に対する不満など、不透明な県政!」などとつづっている。
大仁田の出馬は10月中旬ごろから取りざたされていた。11月24日には、“政界の師”と仰ぐ新党大地の鈴木宗男衆院外務委員長(61)を東京・永田町の議員会館へ訪ね、協力を取り付けるなど準備を進めてきた。
きっかけは、1年前から地元テレビ番組の仕事で長崎県内を巡り歩いたことという。地元の人たちから長崎の窮状を訴えられ、知事選出馬を懇願されたという。関係者は「大仁田はお金を掛けずに、一軒一軒、草の根活動をします」と話している。
同知事選には金子原二郎知事(65)が不出馬を表明。民主党推薦の前農林水産省改革推進室長の橋本剛氏(40)、元駐ルーマニア大使の東良信氏(61)、前共産党県委員長の深町孝男氏(67)らが出馬を表明している。
大仁田は01年の参院選で自民党公認で出馬、初当選し、07年に政界を引退した。05年の長崎県知事選でも一時、出馬を検討していた。
なお、過去に首長選へ立候補したプロレスラーとしては、07年4月にザ・グレート・サスケ(40)が岩手県知事選に出馬したが、落選している。
(2009年12月1日)