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2009年10月6日

日曜日のデーゲームを終えて、心地よい疲れとともに、セントルイスに戻ってきました。
シカゴとセントルイスに時差はありませんが、時差ぼけのような気分が少し薄れて、やっと落ち着いてきたところです。
今年はなんだかシーズンが2回あったような気持ち。2回あって、本当によかった。
コールアップされた当初は「何でいまさら」という戸惑いがあったけれど、あのまま終わるのではなく、大きな舞台で今年を締めくくれたのは、やはり気分がいいものです。

さらに、僕にとっては今後をも左右する、大切な発見がありました。

マイナーのシーズンが終わって8日間、ストレッチすらしないオフに入り、ぎっくり腰のヨメの看病と子供の世話に追われ、あたあたしたままシカゴに行き、いきなり最初の打席に入りました。
結果は三振。いえ、結果はどうでもいいのです。
三振するまで8球粘れたことに、僕は自分で驚いてしまったのです。
ファウルでカットして、臭い球は見送って・・・集中しなければ、あっという間にアウトになっていた状況です。

なんや、久しぶりでも集中できるやん!

これまで「しばらく出場していなかったから」「ゲーム感覚が取り戻せないから」といったことを、ヒットが出ない、いい打席を送れなかったこと、の言い訳にしてきました。
「集中力が切れてしまっていたから」と。
しかし僕の集中力が途切れていたのは、誰のせいでもなく、自分の心の持ちようだったのです。
誰かのせい、状況のせいにしようとしていた僕は、単に責任から逃げていただけだったのです。
それが、18年かかって分かりました。
18年経って、新しい自分になれたような気がしたのです。

たとえば書道の作品が、一番最初の緊張の中で書いたものがもっとも丁寧に仕上がるように、やっていることに慣れてくると、緊張感と集中力が薄れ、どこかいい加減になってくるものです。
どれだけ間が開こうとも、自分の心がけ次第で、目の前のものに集中できる。そこに言い訳は通用しません。
「俺は甘いんやなあ・・・」と、つくづく反省。でも、これこそが、フルでマイナーでのシーズンを過ごした僕への、野球の神様からのギフトのような気がしてなりません。

セントルイスには春と秋がなく、厳しい夏が終わると、あっという間に冬になります。
僕はしばらくここにいて、たぶん、今度こそ本当に始まったと思われるオフを楽しむつもりです。
今日は朝から鶏ガラスープを炊き出して、マーボードウフを作りました。
中国マーケットが近所にたくさんあるため、材料には事欠きません。
好きな料理を思いっきり楽しむつもりです。
穏やかで、和やかなオフの始まり。まさかボビー(ディッカーソン・アイオワカブス監督)から「(ウインターリーグの)メキシコに来いよ〜」と連絡ないやろなー?いや、もう断ったし。

今年もたくさんやきもきさせてしまいました。そして、その気持ちを分かち合ってくれてありがとうございました。
僕を応援してくださる方は、心の安定が得られないやろうなと、申し訳なく思っています。
しかしいつか時間が経った時に、印象深い思い出話や笑い話になるように、ひとつひとつに「集中」してやっていきます。

来年もご一緒していただけますか?

セントルイスの自宅にて 田口壮 

田口選手宛のファンレターはこちらまで letter@taguchiso.com

 
   

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写真協力 St. Louis Cardinals / Scott Rovak / 報知新聞社 越川亘 企画・制作 Tentando Superabis, Inc.(TSI)

 
 
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