国宝第2号も火災の危険あり?

消防防災庁、「保護ケース内の石塔」に火災予防ポスター

消防防災庁と韓国火災保険協会が最近制作した火災予防のポスター。
 国宝第2号も危険なのか。

 消防防災庁と韓国火災保険協会がこのほど火災予防ポスターを制作、配布した。このポスターは、黒い背景に赤字で「ああ! 崇礼門(南大門)」「火災が奪った600年の歴史! 次は国宝2号になるかもしれません」と書かれていた。

 「国宝第2号」は果たして火災の危険に直面している文化財なのだろうか。国宝2号はタプコル公園(ソウル市鍾路区)にある円覚寺址(し)十層石塔だ。朝鮮王朝・世祖13年(1467年)に大理石で作られた石塔で、木造建築物ではない。

 それでも火災になれば破損するのではないか。その可能性はほとんどない。酸性雨やハトの排せつ物から石塔を守るため、ソウル市が1999年に作った透明なガラスの保護ケースは高さ15.4メートル、縦・横それぞれ8.4メートルだ。

 四つの角には鉄骨製の柱を立て、高硬度の透明ガラスを設置した。このガラスは厚さ21.5ミリだ。消防防災庁は「韓国火災保険協会側で公募したものを仕方なく使った。われわれが見てもおかしいと思い、配布を中止した」と語った。

 では、国宝第3号は何か。それは、国立中央博物館(ソウル市竜山区)にある「北漢山新羅真興王巡狩碑」だ。第4号は京畿道麗州にある「高達寺址浮屠(ふと)」、第5号は忠清北道報恩郡にある「法住寺双獅子石灯」だ。第12号まですべて石造文化財だ。第13号「無為寺極楽宝殿」でようやく木造文化財が現れる。現在、第314号まで指定されている韓国の国宝(274号は欠番)のうち、木造建築物は24件だ。「国宝」とは、「宝物に該当する文化財のうちその価値が高く、類例がないもの」だ。

 韓国文化遺産政策研究所のファン・ピョンウ所長は、「宝物1号(興仁之門=東大門)が危険だとしていれば、意味が通じただろう。崇礼門の火災から2年がたつが、当局がまだ建築文化財に対する状況を把握できていない証拠だ」と話した。

兪碩在(ユ・ソクジェ)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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