2009年11月29日(日)
自殺対策、山梨英和大が講演会 「総合的な支援必要」
全国の自殺者が11年連続で3万人を超え社会問題となる中、自殺者の遺族や地域が抱える問題について考える講演会「自死問題を考える−その周辺にある現実」(山梨英和大主催)が28日、甲府・県地場産業センターで開かれた。 約80人が聴講。奈良女子大生活環境学部の清水新二教授が「みんなで考える“身近な自殺問題”」と題して講演。「わたしたちが想像する以上に自殺は身近な問題」とした上で、「自殺は経済状況のほか、家族や友人関係、過労などさまざまな問題が原因となって起こっている。自殺の原因を単純化してはいけない」と強調した。 時代によって自殺率が上下することをグラフで示し、うつ病患者など「個人」の問題ではないことを指摘。「これまではうつ病対策が自殺対策の中心だったが、経済や雇用情勢、家族関係、遺族支援なども含め、もっと総合的に行う必要がある」と訴えた。 清水教授と、山梨英和大人間文化学部の若林一美教授らによるシンポジウムも開かれた。
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