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ブロガー・プロフィール

米持 幸寿
米持 幸寿
IBMでエバンジェリストとソフトウェア・テクノロジーの推進戦略を専門で担当しています。IT業界への今後のインパクトなどを語りたいと思います。技術的なブログはdeveloperWorks内のこちらに。

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2009/11/19

DIYを勘違いしないで

前の記事を書いていて書きたくなってしまったので、あっためていたネタをもう一本。

ソフトウェアの世界でもDIYが流行していて、それを勘違いしてる輩が多いので、その点について注意を。

私の個人ブログを読んでいる人はご存じですが、私はDIYが趣味です。昔の言い方なら「日曜大工」ですね。といっても、素人さんの仕事とは違いますよ。一応大工の息子で、プロの仕事を現場で手伝ってましたから・・・中学の進路指導で「IBM行きたい」と書いたら勘当騒ぎになり大変でしたが・・・。でも、今でも電動機を何台も持っていて、家の中には手作りの家具やら巨大な棚がたくさんありますし、リフォームも製図して指示しました。

みなさんのお家の近くにも「ホームセンター」というのがありますよね。いわゆるDIY(Do It Your Self:自分でやっちゃう)店です。大工さんとかが仕入れるような素材や器材を売っていて、そこで材料を買ってきて自分で作る、というための店です。

つい先日もテレビを買い換え、液晶テレビになったもんですから床にあったオーディオ類もすべて壁に吊りました。オーディオ類は合計60kgもあり、テレビは26kgです。でも自分で設計し、強度計算もし、すでに1ヶ月以上経ち地震も経験しましたがびくともしません。一応、元プロの息子ですから(えっへん)。

材料費は12,000円くらいだったと思います。たぶん、大工さんに頼んだら、8万とか10万とかかかります。

こういう話しを聞くと、「あーDIYて安いんだ」と思う人が多いでしょう。「でも、自分じゃできないしな」と思う。だから「大工さんに頼んでDIYで安く作ってもらえないかな」と考えるんです。

ちょっとまってください。それは大きな間違いです。

大工さんに頼んで作ってもらう場合、ホームセンターで調達するよりずっと安価に材料を手に入れてもらえます。支払う料金のほとんどは大工さんの「工賃」なんです。

もしホームセンターですべての材料を購入して大工さんに組み立てを頼んだら、よけいに高くなるでしょうね。

これは、オープンソースにも言えることなんです。

オープンソースは、DIYショップで入手できるソフトウェアみたいなもんです。ネットワークアクセス費で入手できるソフトウェア。流通コスト(流通に従事する人に対する対価)を支払わなくていいので、安く手にはいります。「オープンソースをサポートしてくれるベンダーはいないの?」という人がいますが、それは「DIYで作ってくれるプロの大工さん」を探すようなもの。なんかおかしいと思いませんか?

オープンソースでコストを削減できるのはDIYする(自分でやる)ときの話。プロに頼みたいなら、商用ソフトウェアを購入したほうが安いですよ。

pandrbox

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コメント

あびる
2009/11/19 20:53

ライセンス費用が掛からないので、初期導入費用は削減できますが、有償サポートを受ければランニングコストは大して変わらないのかもしれませんね。

もんもんしー
2009/11/23 09:15

最後の一文が全てですね。特にソフトウェアは開発だけでなく導入後の維持も考えなくてはならないので、そのコストと手間も検討課題です。
だけど、この時勢どうもコストばかりが先に立って初期費用ばかりに目が行き勝ちなので、発注する現場サイドも稟議を通したい、または営業サイド取りたいが為に、「あえて」筆者様のおっしゃるような無茶な要求をするケースもあるようです。
これをDIYに例えるなら「プロと素人のつぎはぎ工事」って事になるんでしょうね。そもそもDIYって「Do It Yourself(=あんた自身でやれ)」ってことなんですから。

2009/11/23 12:08

あびるさん、もんもんしーさん、コメントありがとうございます。
「初期コスト」と「ランニングコスト」をよく考えないといけないですね。

2009/11/28 21:27

えーと、ちょっと待ってください。論旨は良いとしても、その周辺が色々とおかしくないですか?

(1) オープンソースと無料ソフトウェアを混同しないでください。

無料であるだけであれば確かにサポートの問題が発生し得ますが、オープンソースなライセンスであればこそプロにとっての使い勝手がよい局面が生じるんです。IBMのようなCPUからOSから全部持ってる会社のプロは別にそんなメリットは改めて得るまでもないとしても。

(2) 「大工さんに頼んで作ってもらう場合、ホームセンターで調達するよりずっと安価に材料を手に入れてもらえます」と直後のソフトウェアの低コスト調達の部分で相似性が成り立ってません。

もし、ランニングコストを含めればコストが大して変わらなくてかつ品質やプロにとっての使い勝手も変わらないなら、そりゃ初期コストが低い方が良いに決まってます。するとオープンソース製品を指定してプロに頼むのが一番だね、という結論になります。

が、この話は、もし大工さんの調達よりも安いホームセンターがあったらDIY+大工さんにすべき、という話だったんでしょうか。実際にはホームセンターで半端なものを買ってきても大工さんは使いづらいでしょうね。

focusすべきはプロにとっての使い勝手や素材の適用可能範囲であって、DIYの場合に成り立っていた素材のコストの話はソフトウェアでは成立していません。

素人考えで半端なケチりかたをしてもプロはかえって迷惑で誰も幸せにならないというのは賛同しますけれども、比喩として挙げているものが論をまったく補強していないように思えます。そして、「プロ」の立場と領域によっては、「大工さんならではのより安価なプロ用調達経路」としてOSSが機能する場合もあるわけです。

2009/11/29 00:32

Yuguiさん

コメントありがとうございます。

キツイ書かれ方をされているので、きちんと回答させていただきますね。

まず最初にお断りしておきますが、私は日本IBMの中ではオープンソース・ソフトウェアを推進する立場にあり、OSSのチームにも所属しています。

「たとえ話」なんて、「共通の部分が少しある」って程度のものです。完全に同じで相似性が成り立って、なにも矛盾がなかったら、それは例え話しとは言わないのでは?私は完全な理論として成り立たないものはブログに書かない、ということにはしてないので矛盾が生じる場合も少なからずあるかもしれません。その点はお詫びいたします。ブログなんてその程度のものだと思って読んでいただいたほうが今後の人生にとってよいかと思います。


まずオープンソースと無料ソフトウェアを混同なんかしてません。だから「DIY」だと言ってるんです。オープンソースは完成版というより素材としての意味が強いと考えています。だからホームセンターを例にとりあげています。ここで「ホームセンターにも完成品は売っている」とかいうツッコミはしないでください。素材をたくさん売っている場所としてDIYショップを取り上げているだけで、DIY以外のものは売ってない、ということではありません。


> 「もし大工さんの調達よりも安いホームセンターがあったらDIY+大工さんにすべき、という話だったんでしょうか。」


違いますよ。きちんと意味が読み取れてませんね。反論書くなら、もう少しよく読んでみてほしかったです。


「DIYは自分でやるから安い」→「オープンソースも自分でやるから安い」という共通点について書きました。他のコメントを書いた方はきちんと理解してコメントされていると思いますので、文章が間違っていたり、書き方が間違っていると思いません。


ベンダーが積み上げてしまったコストに商用ライセンス料金が無駄に高いことはあるかもしれません。そこには、オープンソースや無料ソフトウェアの意義はあります。それは私も知っていますし、IBMも初期コストゼロにする無償ソフトウェアも出しています。

でもですね、無償のバージョンは失うものも多いんですよ。だから、IBMのお客様の多くが今でも有償ソフトウェアを利用しています。


>「実際にはホームセンターで半端なものを買ってきても大工さんは使いづらいでしょうね。」


そうでもないみたいです。最近の大工さんは意外とホームセンターで調達をしているようです。個数が少ない場合はそのほうが手軽に買えるし、納期が早い(店に在庫がある)んです。ただ、大量買い付けの場合は独自のルートで買った方が安い場合もあるそうです。また、ホームセンターで売っている素材には限界がありますし。


もちろん、違う場合(ケース)もあり得るでしょう。何かに関する議論が「すべてのケースに当てはまる、完全性を持った論理である」可能性はいつでも低く、それに対して「完全性を欠いている」という議論は発展性がありません。「こういうケースでは違うこともありますよね」と議論を展開させるほうが発展的だと思います。


Yuguiさんの「そして、「プロ」の立場と領域によっては、「大工さんならではのより安価なプロ用調達経路」としてOSSが機能する場合もあるわけです。」


それは本当ですか?ユーザーがYuguiさんに「いままでIBMからソフトウェアを調達していたが、YuguiさんがOSSで納入してくれ。条件はいままでと同じで、IBMと同等のサポート体制を準備すること。」と言われたら、安く準備できるんですか?24時間サポートの3段サポート体制、すべてのコードに対して高い理解度と責任をもった修正コード作成体制、テスト体制、緊急時の対応プロセスとそれに対応するだけの人材確保。

もしそれができるのだとしたら、すばらしいことです。

これからもオープンソースのサポートをよろしくお願いいたします。

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