小沢“裏金”疑惑　ゼネコン関係者「現金１億円渡した」

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小沢氏サイドを直撃した裏金やピンハネ強要疑惑。果たして真相は…

　民主党の小沢一郎幹事長に１９日、新たなカネ爆弾が２連発で直撃した。建設会社から１億円の裏献金が渡っていた疑惑のほか、小沢氏の秘書が「小沢ガールズ」の青木愛衆院議員の元秘書に対し、秘書給与の一部を青木氏の政治団体に寄付するよう強要していた疑惑が報じられたのだ。小沢氏はどう説明責任を果たすのか。

　中堅ゼネコン「水谷建設」（三重県）の関係者が、「民主党の小沢一郎幹事長側に２００４−０５年、計１億円の現金を渡した」と東京地検特捜部の調べに供述していることが１９日、分かった。小沢氏の資金管理団体「陸山会」の政治資金収支報告書にはこの献金の記載がなく、政治資金規正法違反（不記載）や裏献金の疑いもあり、特捜部は慎重に捜査している。

　水谷建設関係者によると、小沢氏の地元、岩手県奥州市で国が建設する胆沢ダム工事（総事業費２４４０億円）の下請けに参入できるよう、県内の大型公共事業の業者選定に影響力があったとされる小沢氏側に現金を渡すことを決めた。小沢氏の秘書が現金を受け取った、としている。結局、水谷建設は下請け工事の一部を受注した。

　別の法人税法違反罪で実刑判決を受け、服役中の同社元会長（６４）は、東京地検特捜部の調べに「小沢氏側に５０００万円を持っていった。ほかにも社長に５０００万円を持っていくように指示した」と供述したという。

　当時、小沢事務所でゼネコンの窓口だったのが、西松建設の違法献金事件で逮捕・起訴された公設第１秘書の大久保隆規被告（４８）。献金の事務処理は、０５年まで秘書を務めた石川知裕衆院議員（３６）が主に担当していた。

　１億円の授受について石川事務所は「そのような事実は全くない」、水谷建設は「一切お答えできない」とコメント。小沢事務所は１８日までに回答していない。

　陸山会をめぐってはほかにも、０４年に約３億４０００万円で購入した土地代金を翌年分の収支報告書に記載していた問題が発覚。政治資金規正法違反（不記載など）容疑で、石川氏らの告発状が提出され、特捜部はすでに受理している。

　民主党関係者は「鳩山由紀夫首相の故人・架空献金疑惑とあわせて野党は追及してくる。内閣支持率はじわじわと下がっていくかも」と警戒している。