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H2Aロケット成功 情報収集衛星を追加投入

2009年11月28日10時49分

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写真:打ち上げられたH2Aロケット=28日午前10時21分、鹿児島県の種子島宇宙センター、恒成利幸撮影打ち上げられたH2Aロケット=28日午前10時21分、鹿児島県の種子島宇宙センター、恒成利幸撮影

写真:航跡を残して上昇を続けるH2Aロケット=28日午前10時21分、朝日新聞社機から、長沢幹城撮影航跡を残して上昇を続けるH2Aロケット=28日午前10時21分、朝日新聞社機から、長沢幹城撮影

 望遠カメラで地上を撮影する国の情報収集衛星を載せた大型国産ロケット「H2A」16号機が28日午前10時21分、鹿児島県・種子島の宇宙航空研究開発機構種子島宇宙センターから、小雨がぱらつくなか打ち上げられた。H2Aは目的の軌道に衛星を投入、打ち上げは成功した。軌道投入された情報収集衛星は、実証目的のものを除いて5基目。H2Aは10回連続、15回目の打ち上げ成功となった。

 情報収集衛星は、98年の北朝鮮によるミサイル「テポドン」発射を機に、国が導入した事実上の偵察衛星。望遠カメラを備えた光学衛星と電波で地上の様子を調べるレーダー衛星が1基ずつペアを組み、計4基を運用することで、地上のどの地点でも一日1回は監視できる態勢になる。

 2003年3月にH2Aの5号機で各1基を同時に打ち上げたが、同11月に2基を積んだ6号機が打ち上げ失敗。約3年後の07年2月にようやく4基体制となったが、その1カ月後の3月にはレーダー衛星1基が故障し、運用ができなくなっている。今回打ち上げたのは光学衛星。11年度に3基目のレーダー衛星を打ち上げるまでは情報収集は不完全な状態が続く。

 今回の衛星の開発・製造費は約490億円。大きさや外観、監視能力は、安全保障上の理由から公表されていないが、地上にあるものを見分ける能力は約1メートルから約0.6メートルに向上したと見られる。

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