中国地方整備局は24日、中国横断自動車道尾道松江線の尾道ジャンクション(JCT)―甲山インターチェンジ(IC、広島県世羅町)間の19・2キロが、2010年度中に開通する見通しであることを広島県に伝えた。
福田功局長が県庁を訪れ、有岡宏副知事に10年度の直轄事業計画を説明した。三次JCT・IC―三刀屋木次IC(雲南市)間の61・0キロは12年度までに段階的に開通予定。残る甲山IC―三次JCT・IC間の30・7キロは「13年度以降の予算配分が不透明で時期は示せない」(整備局)とした。尾道松江線の全通時期についてはこれまで「平成20年代半ば」を掲げてきた。
また、東広島呉道路(32・8キロ)は、呉市側の起点の阿賀IC―黒瀬IC間(東広島市)の12・3キロが11年度中に開通する予定。同年度は国道2号の三原バイパス(9・9キロ)が全通し、西広島バイパスの廿日市高架橋事業(2・2キロ)が完成する見通しだ。
整備局は10年度当初予算で、鳩山政権が概算要求の再提出を指示したのに伴い、国道について(1)開通時期が近い、または事業年数が短い路線を優先(2)新規着工は原則なし―との基本方針を出した。
このため、県分の事業費は最大で本年度比約2割減となる。県の大野宏之土木局長は「主要道路の開通予定時期が示されたのは明るい話題だが、『選択と集中』のしわ寄せがどこに出るのか、内容を精査したい」と話した。
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