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携帯マンガ・小説に認定基準 監視機構、性・暴力表現で

2009年7月17日20時19分

 携帯サイトで見られるマンガや小説から青少年に悪影響を与えかねない過激な性描写や残虐な暴力シーンをなくそうと、モバイルコンテンツ審査・運用監視機構(EMA)は自主認定基準を作った。EMAが17日発表した。過激な描写を除くなど基準を満たしたウェブサイトをEMAが認定し、青少年も携帯電話から見られるようにできないか、携帯電話各社と協議している。

 SNSなどの交流サイトは、書き込みの常時監視・削除などEMAの認定要件を満たしたサイトは昨年以降、携帯電話各社の閲覧制限(フィルタリング)から外れ、18歳未満の青少年も見ることができる。一方で、マンガや映像、文章などは成人向けの露骨な描写が含まれた作品と、そうでないものが混在するサイトが少なくない。EMAによると、こうしたサイトは一律に閲覧できない場合が多く、事業社側からも改善を望む声が寄せられているという。

 EMAの基準では(1)性(2)暴力(3)自殺(4)犯罪(5)その他(差別、中傷など)について過激・悪質な表現を制限対象と定めた。この5点について青少年に配慮して表現の言い換えや一部削除、映像をぼかすといった社内ルールを作って対応するサイトを、秋以降、EMAが新たに認定していく。

 携帯の閲覧制限への対応について、NTTドコモ、auブランドを展開するKDDIの両社広報はともに「EMAから情報提供を受けている段階。まだ方向性はコメントできない」としている。

 記者会見したEMA代表理事の堀部政男・一橋大名誉教授は「青少年保護と表現の自由との兼ね合いが難しい問題だが、行政ではなく民間が基準を作る意味は大きい。認知されてほしい」と語った。

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