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藤原京跡で大極殿囲む回廊跡と溝跡出土 奈良・橿原市
奈良県橿原市の藤原京(694〜710年)跡調査地で、大極殿を囲んだ回廊の遺構が約50メートルにわたって出土し、奈良文化財研究所が27日、発表した。回廊造営の資材を運搬したとみられる溝跡もそばで見つかり、研究所は「回廊の規模や構造が確認でき、造営工事の過程も見えてきた」としている。
大極殿を囲む回廊は、東西約115メートル、南北約155メートルの方形だったと推定されており、調査はその東南角で実施。南面回廊約40メートル、東面回廊約10メートルの礎石の柱列跡を確認した。南面、東面とも幅は約8.4メートルで、回廊の中央を壁で区切った「複廊(ふくろう)」だったとみられる。
一方、溝跡は幅3〜5メートル、深さ70センチ以上あり、長さ約17メートル分を確認。過去に見つかっている宮殿造営のための大規模運河跡とつながっていた。南面回廊跡の約3メートル南側に平行して掘られており、回廊工事の終了とともに埋め戻されたらしい。
溝跡の底からは工事中に廃棄したとみられる木くずや“不良品”の瓦が出土。溝跡と回廊跡の間からは、足場を組み立てた痕跡と考えられる多数の小さな柱穴跡も見つかった。
現地説明会は29日午後1時半から。小雨決行。
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