PZIUTYMX.exe

出典: JUDSTYLE

PZIUTYMX.exeは、PMDMX1.exe向けデータ作成を支援するためのコマンドラインで動作するPZI関連ユーティリティ。

機能概要

PMDMXが複数の演奏データを使用するため、使用するPZIファイルも多くなるため、PZIファイル作成作業を迅速化することが可能。

  • 入力ファイルに、RIFF(.wav)ファイルを使用可能
  • 複数のPZI定義を1個の定義ファイルで記述することが可能

書式

PZIUTYMX.exe operation filename.ext
operation
linkまたはinspectを指定する。一覧はoperationsを参照。
filename.ext
処理するファイル名を指定する。

PZI解析

PZIファイルのフォーマットチェックと内容の表示を行う。

PZIUTYMX.exe inspect pzi\GP03O_4.PZI

上記例では、GP03O_4.PZIの内容を解析・チェックする。チェックが完了すると以下のようなテキストが表示される。

- [PZIUTYMX] Start PZIUTYMX. =================================
- [INSPECT] start inspect [pzi\GP03O_4.PZI].
C [INSPECT]    FileName : GP03O_4.PZI
C [INSPECT]    FileSize : 111,431 bytes
C [INSPECT]    PCMFiles : 2
  @     Freq.    size    Lstart    Lend    offset   PZIPos.
 ---  -------- -------- -------- -------- -------- --------
   0  44100 Hz    76620        -        -        0 00000920
   1  33075 Hz    32475        -        -    76620 0001346C
 ---  -------- -------- -------- -------- -------- --------
C [INSPECT] FormatCheck : OK
- [APMALLOC] unhandling buffers, 2 areas.
- [PZIUTYMX] finish PZIUTYMX. ================================

右端のPZIPos.のみ16進で表示され、それ以外の全ては10進で表示される。offsetは波形データ開始点からのオフセットで、PZIPos.はファイル先頭からのオフセットを表示している。

PZI作成

PZIファイルの作成を行う。

PZIUTYMX.exe link SPMDMX.LXI

上記例では、PZI定義ファイルであるSPMDMX.LXIの定義に従い、PZIファイルを作成する。

- [PZIUTYMX] Start PZIUTYMX. =================================
- [PZIUTYMX] LXI check is OK, 2 PZI file(s).
- [PZIUTYMX] PCM-Files check is OK, 8 PCM file(s).
- [APMALLOC] unhandling buffers, 18 areas.
- [PZIUTYMX] finish PZIUTYMX. ================================

上記例では、2個のPZIファイルが作成され、8個のPCMファイルを読み込んだことが表示されている。エラーが発生した場合はエラーメッセージが表示される。

PZI定義

PZI定義は、LXIファイル(拡張子.LXI)で行う。PZILINK(UKKY氏作)やPZIUTY(TAN-Y氏作)で使用している.LFI/.LZI等とは互換しない。LXIファイルの書式は以下の通り。

*   outname.pzi slide
no  inname  rate    start   end
no  inname  rate    start   end
(略)
*   outname.pzi slide
no  inname  rate    start   end
no  inname  rate    start   end
no  inname  rate    start   end
(略)
.
.
(略)
※各項目はtabで区切られていること

PZI定義

PZI定義行は、*で開始する行。この行以降で指定されたPCMファイルは、この行で命名したPZIファイルに収容される。書式は以下の通り。

  1. 記号 *
    PZIファイル名を定義する行を表す。
  2. PZIファイル名
    PZIファイル名を指定する。拡張子は自由だが省略はできない。
  3. 音色番号スライド量(省略可)
    以降の音色番号から、ここで設定した数値を減算する。PMDPPZ等で2個目のPZIファイルを使用する際に@128~255を使用する場合などに設定する。

PCM定義行

PCM定義行は、数値で開始する行。この行をLXIファイルの先頭に設置すると、エラーとなる。書式は以下の通り。

  1. 音色番号
    音色番号を指定する。通常は0~127の値が設定可能。ゼロで開始する数値は8進で解釈する。
  2. ファイル名
    使用する波形ファイル名を指定する。拡張子は省略できない。
  3. 再生周波数
    サンプリングレートを指定する。単位はHz。省略可能。省略した場合は波形ファイルに設定されている値か、デフォルト値を使用する(詳細は後述)。
  4. ループ開始点
    ループポイントを設定する際の開始点を、ループ終了点とともに指定する。省略可能。
  5. ループ終了点
    ループポイントを設定する際の終了点を、ループ開始点とともに指定する。省略可能。

その他LXIに関すること

  • 音色番号のソートは不要。PZIファイル作成時に内部的に並び替えが発生する。
  • 音色番号が重なるPCMファイルを指定した場合、あとから指定したほうが有効になる。
  • PZI定義行・PCM定義行ともに、最大カラム数を超えたところに存在する文字列は無視されるため、ここにコメントを挿入可能。

入力可能PCMファイル

組み込むことができる波形ファイルの種類と、その制限等については以下の通り。

  1. PC8
    ヘッダのないPCMファイル。拡張子は.PC8。1ch/8bit/符号ありで1Bytes/sample。このファイルをLXIファイル内で周波数指定省略PCM定義とした場合、16540Hzが適用される。
  2. PPI
    ヘッダのないPCMファイル。拡張子は.PPI。1ch/8bit/符号なしで1Bytes/sample。このファイルをLXIファイル内で周波数指定省略PCM定義とした場合、16540Hzが適用される。
  3. RIFF(WAVE)
    RIFF形式のPCMファイル。拡張子は.WAV。1ch/8bit/符号なしで1Bytes/sample。このファイルをLXIファイル内で周波数指定省略PCM定義とした場合、RIFFファイル内で定義されているサンプリング周波数が適用される。ch数・bitレート・その他フォーマットが正しくない場合はエラーとする。

制限事項

  • このアプリケーションにおいて1個のLXIで作成可能なPZIファイルは16個まで。

注意事項

  • PZIファイル作成途中にエラーが発生してPZIUTYMX.exeが停止した場合、作成途中のPZIファイルは削除されない。

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