朝青、バッタリ　初黒星に「クソ！」…九州場所１２日目

朝青龍（右）は日馬富士に突き落としで敗れた

　◆大相撲九州場所１２日目　○日馬富士（突き落とし）朝青龍●（２６日・福岡国際センター）　全勝で並走していた両横綱に明暗が分かれた。横綱・白鵬は大関・魁皇を上手出し投げで破り全勝を守った。一方の朝青龍は大関・日馬富士に敗れ、痛恨の黒星。

　完全な朝青龍の自滅だった。立ち合い。右からの張り差しが墓穴を掘った。日馬富士に動きを読まれ、左に回り込まれた。最後はすくい投げ気味の突き落としにぶざまに両手をついた。「クソ！」。支度部屋に引き揚げると絶叫で悔しさを表したが時遅しだった。

　２日前から風邪をひいた。宿泊するホテルの自室には加湿器を持ち込み対策を施しているが、３年ぶりに出場する博多の地が落とし穴だった。連日のように夜の誘いが舞い込んで中洲に繰り出し、場所前にひいた風邪をぶり返したのだ。すべては自己責任。「息苦しいよ」。せき込みながら漏らした弱音は本音だった。

　過去、初日から１０連勝以上はすべて優勝している。１１連勝の今場所、Ｖ逸ならひとつの最強伝説が終わる。白鵬が走る今、１敗もできない状況に「考えない」。無心で逆転を狙う。