暮らしのメモ
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第2回も衣料の大敵「変色」についてです。
ガスによる変色
大気汚染ガスも変色要因に
冬は大気汚染物質が増える季節です。年末の交通量の増加や暖房などで汚染物質濃度が高まります。
大気汚染物質は、人間の健康に悪いだけでなく衣服にも悪影響を与えます
衣服に影響を与えるのは、酸化窒素ガスです。
酸化窒素ガスとは、暖房器具やガスコンロや湯沸かし器などの燃焼ガスや、自動車の排気ガスなどに含まれる大気汚染ガスの一種です。
染料を分解する酸化窒素ガス
窒素酸化ガスは、染料と反応して染料の分子構造に変化を起こす性質を持っています。
反応を起こすと、染料の発色機能が損なわれ、色が薄くなったり、別の浅い色に変わったりしてしまいます。
変色が起きやすい繊維素材としては、綿、アセテート、ナイロンがあげられます。
ポリエステルは繊維構造が緻密なのでガスが浸透しにくく変色はしません。また、ウールもガスによる変色は生じにくいと言われます。
衣服の保管場所もときどき換気を
ガスによる変色は保管中に発生することが多いので、タンスの一番上の衣服とか洋服ダンスの扉側などガスに触れやすい部分に発生します。
燃焼ガスや排気ガスに汚染された空気が滞留し易いような場所での長期保管はしないようにしましょう。
また、衣服がガスを吸収した状態での密閉保管を避けるため、時々は風を通しましょう。風を通すことは、湿気を無くすことで、ガスによる化学反応を抑制する効果もあります。
「ジ・アフタ」より抜粋転載
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