日系外国人などが多く居住する全国28都市で組織する「外国人集住都市会議」(座長・清水聖義太田市長)の09年会議が26日、太田市で開かれた。会議は参加都市を3ブロックに分け、ブロックごとに1年間の体験報告が行われ、最後に「多文化共生社会をめざして・すべての人が安心して暮らせる地域づくり」と題したおおた2009メッセージを採択して閉会した。
座長の太田市・清水市長が「共生社会確立のために、都市と国が力を合わせ、より良い社会ができればいい」などとあいさつ。会議は、ブロックリーダーがこの1年間の外国人問題や解決策を報告。午後は内閣府、総務省、法務省など関係省庁による報告や首長との活発な討論会も行われた。浜松、美濃加茂、太田の3市長が▽外国人の日本人同様の権利▽外国人庁の設置▽外国人の日本語教育の充実--の3項目を緊急提言し、会場に同席した民主党副幹事長に手渡した。
同会議は01年に浜松市、愛知県豊橋市などが中心になって14都市で発足。本県からは大泉町、太田市に今年から伊勢崎市も加わり、全国28都市になった。同会議は、外国人をめぐるさまざまな問題について国に改善を要望するなど、大きな影響力を発揮している。
来年度も太田市が座長となるが、会議は東京都内で開催する。【佐藤貢】
毎日新聞 2009年11月27日 地方版