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【社会】

やり直し二審、痴漢を否定 「でっち上げ」賠償は棄却

2009年11月26日 18時26分

 1999年に電車内の痴漢容疑で逮捕され不起訴になった東京都国立市の元会社員沖田光男さん(67)が「携帯電話の通話を注意したのに対し、腹いせにでっち上げられた」として、被害を訴えた女性に賠償を求めた訴訟の差し戻し控訴審判決で東京高裁は26日、沖田さんの痴漢行為を否定した。

 一方で賠償請求について、大橋寛明裁判長は「(第三者による)痴漢行為そのものがなかったと断定するのも疑問が残る。原告側は、女性が故意に虚偽の被害申告をしたとの立証を尽くしていない」と指摘。沖田さんの痴漢行為を認めて請求を退けた差し戻し前の一審東京地裁八王子支部、二審東京高裁と同様に棄却した。

 最高裁は昨年11月の上告審判決で、痴漢行為の目撃者がいないことから「目撃者に準じる女性の通話相手を証人尋問しておらず、審理を尽くしていない」として二審判決を破棄、高裁に審理のやり直しを命じていた。

 大橋裁判長は、差し戻し審で実施した通話相手の男性の証人尋問を基に「女性の話の信用性には疑問があり、痴漢をしたのが沖田さんとは認められない」と判断した。

(共同)
 

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